「ゆっ」で彼が振り返る。「まさっ」で彼の顔が綻んで「きさーんっ!」で私は遊馬崎さんに抱きついた。
遊馬崎さんはちょっと驚いたようによろけるけど、すぐに受け止めて私の頭を撫でる。
子供扱いって少しむっとなってみても遊馬崎さんがその手を止めないことくらい知ってる。

「早いっすねえ」
「遊馬崎さんもだよー」
「楽しみだったんで」
「私もっ!」

にこーって笑う遊馬崎さんを見て私もゆるゆると笑う。
体全体に遊馬崎さんと幸せを染み込ませて、ゆっくり離れてその代わり手を繋いだ。
待ち合わせの五分前。
楽しみでしかたなかったデートに、胸は高鳴り顔は緩む。

「じゃ、行きましょうか」
「うんっ」

あーもう幸せ!





幸せの言葉
(題by Azell)





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