それから3人は夕方まできのみを拾ったり、かくれんぼをしてから一緒にマサラタウンへ帰ってきた。
「ぼくらはこっちだからここでお別れだね。」
「うん!また遊ぼうね!」
「じゃーな!ジルチ!」
ジルチは2人に手を振って、オーキド研究所の隣にある自宅へ帰った。
「お母さんっただいま!」
「おかえりなさいジルチ。ちゃんと手を洗いなさいよ?」
「はーぃ!」
ジルチは洗面所で手洗いした後、晩御飯を食べながら近所の子と友達になった話をした。
「グリーンくんはオーキド博士の孫なんだって!」
「あら博士の?」
「ポケモンのこといーっぱい知ってた!」
「博士はポケモンの事を研究してるからいろんな話を聞いてるのね。」
「レッドくんも詳しかった!森にある美味しいきのみとか教えてもらったよ!」
「いろんな事をお友達に教えてもらってよかったわね!」
「うん!!」
ジルチの母はとても嬉しそうに話す娘の姿が微笑ましかった。この町に来てよかった、と安心していた。
「もう遅いから早く寝なさい。明日はオーキド博士の所へ挨拶しに行きましょ。」
「ね、挨拶のあとレッドくんとグリーンくんと遊んできていい?」
「いいわよ。夕方までには帰ってくるのよ?」
「はーい!お母さんおやすみなさい!」
「おやすみ、ジルチ。」
ジルチが部屋に戻った後、机に置いてある白いボールを取った。
「ラクライ、寝るまでお話しよ!」
白いボールから薄緑色の体毛のポケモン。ラクライを出すと彼は体を伸ばしてからジルチのいるベッドに入った。
「2人ともすっごく面白い子だよ!近いうちにオーキド博士からポケモンもらうんだって。」
「その時にラクライのこと2人に紹介するね!ポケモンバトルしたりきのみ食べたりして一緒に遊ぼっ」
『ワワゥ!!』
ラクライは楽しみだと返事をした。ジルチはいつか3人で旅に出れたらいいなと思っていた。
「そうそう!これ森で見つけたきのみだけど食べてみて!」
昼間に拾ったきのみをラクライにあげて感想を聞いてるうちに時間が過ぎていった。
「遅くまで話し込んじゃったね。一緒に寝よっか。」
『ワウ』
ラクライはジルチと一緒に布団に潜り込んで眠りについた。
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