04
翌朝、オーキド博士の所へ行く準備をしていた。
「ジルチー!オーキド博士の所に行くわよー!」
「今行くー!」
母親が2階にいるジルチを呼ぶと、ジルチは1階にいる母親に聞こえるよう大きな声で返事をした。
「お母さん、オーキド博士ってどんな人ー?」
「ポケモンの研究をしててポケモンが大好きな人よ。研究所の庭にはたくさんのポケモンがいるみたいよ?」
「ほんと!?見てみたい!」
キラキラした目でジルチはその庭を楽しみにしていた。
オーキド博士の研究所は家の隣で歩いていくのに時間はかからなかった。
大きな扉を開けてるとそこは本棚がたくさんあって研究員が何人もいて、奥から白衣を着た年老いた人が出てきた。
「こんにちは、オーキド博士。昨日隣の家に引っ越ししたシズクです。この子は娘のジルチ」
「こんにちは!」
ジルチは元気よくオーキド博士に挨拶をした。
「おぉ!遠いところからよく来てくれた!わしがオーキドじゃ。君がジルチちゃんか!ポケモンは好きかね?」
オーキド博士はしゃがみこんで、ジルチの頭を撫でた
「うん!だいすき!お庭にたくさんポケモンがいるのー?」
「そうじゃ!見に行ってみるかい?ここの地方のポケモンがいっぱいいるんじゃ」
「うん!!見たい!」
「では案内しよう!」
「わーぃ!」
オーキド博士と手を繋いでジルチははしゃいだ。
「娘がいきなりすみません」
「子供は好奇心があるからいいんじゃよ。孫もよく庭に遊びに来ては土まみれになってるからの」
挨拶を済ませたあとジルチが行きたがっていた研究所の庭に行った。
庭にはフシギソウ、ポッポ、コラッタなど数多くのポケモンたちが過ごしていた。
「わぁー!すごい!」
「カントーのポケモンがいっぱいだわ」
2人はポケモンの多さ、庭の広さに感動した。
「どうじゃ?すごいじゃろ?ポケモンたちがのんびり過ごしてるじゃろ?」
オーキド博士は2人の反応を見て満足していた。
「お母さん!オーキド博士!少しお庭で遊んでいい?」
「もちろんじゃ!ポケモンたちと触れあってみるといい!わしらは研究所にいるから」
「あまりはしゃぎすぎないようにね?」
「はーぃ!」
ジルチは一目散に庭を走っていった。
「ポケモンが本当に大好きなんじゃなぁ」
ジルチが走っていく後ろ姿を見てオーキド博士は言った。
「えぇ、小さい頃ケガをしたポケモンを助けたり、エサをあげたりしてました」
「優しい子じゃのう。そうじゃ、シズクさんが研究してる資料を見せてもらっていいかな?」
「もちろん。最近は古代のポケモンについて調べていました」
「素晴らしい!研究室にいくつか化石があるんじゃ。ぜひ見てほしい!」
「ぜひ!」
2人は話ながら研究室へ向かった。
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