水の都の巫女 | ナノ


37

 ふと、フィールド全体を見渡すとライボルトがいる場所から少し離れているが右側に階段のブロックがあった。

「(あれを活用できるかもしれない…)よし、いくよ!ライボルト、もう1度ほうでん!!」

「ほうでんを突き破ったるで!ミルタンクももう1度ころがるや!」

予想通りころがるでほうでんを突き破る気なので作戦に移ろうと思った。

「きたか…!ライボルト、ほうでんを突き破られたらあの階段ブロックまで走って!」

私は少し離れた階段ブロックを指差した。
ライボルトは頷いてほうでんを抜けたミルタンクを確認してから駆け出した。

「鬼ごっこなら負けへんで?ミルタンク、ライボルトを追いかけや!」

ミルタンクは転がったままUターンし、階段ブロックを上がるライボルトを追いかけた。

「(かかった…!)」

ミルタンクは階段をころがるで上ろうとしたけど勢いがあるため階段の段差で跳ねてしまい、ライボルトの上を越えてしまった。

「なんやて!?」

「今だ!かみなり!!」

空中に跳んだミルタンクはかみなりを受けてフィールドに落ちた。ミルタンクは立ち上がろうとしたがかみなりと落ちたときのダメージが効いて倒れてしまった。

「うちが負けたやて…!」

「勝てた…!ライボルトよく頑張ったね!」

ライボルトをたっぷり褒めてからボールに戻して、アカネさんもミルタンクをボールに戻した。
これでバッチは3つ目!と喜んでいると……

「うぐぅ……わーん!!わーん!!」

「!?」

突然、アカネさんは大声で泣き出した。

「アカネさん、落ち着いてください!?」

「……ぐっすん、ひっぐ……ひどいわーっ!!」

どうしたらいいものかとおろおろしているとジムトレーナー子がやってきた。

「アカネちゃん!しっかりしーや!勝ったトレーナーさんにちゃんとバッチ渡さな!」

「……ぐすん。ああ、バッジ?ごめん忘れてたわ…はい、レギュラーバッジ」

私は泣き崩れたアカネさんからレギュラーバッジをもらった。

「あ、ありがとうございます…」

何だか勝って申し訳ないと思いながらバッチケースに入れた。

「あとこれもあげるわ。わざマシン45はメロメロ言うてポケモンの魅力を最大限に出す技やねんっ可愛いうちにぴったしやろ?」

アカネさんは可愛いけど使うのはポケモンとゆうツッコミを入れそうになったけど…やめた。

「あ、そや!ここから北にある自然公園の隣にポケスロンちゅう競技場がオープンしたんやて!あんたそんだけポケモン使うの上手いんやから行ってみた方がええよ?それにおもろいと思うから時間があったら行ってみ?」

「ポケモンの競技場…ですか。ジム巡りが落ち着いたら行ってみます」

「うちも気ぃ向いたら行ってみるわ!!ジム巡り頑張りやー!」

さっきまで泣き崩れてたのにあっとゆう間に泣き止んだアカネさんに見送られながらコガネジムを後にした。

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