水の都の巫女 | ナノ


アルフの遺跡調査(27話後)1

 32番道路のゲートを抜けるとあちらこちらに遺跡があった。

「ここがアルフの遺跡か…」

お母さんが以前遺跡に訪れて遺跡の石版を完成させたと言っていた。
とりあえず遺跡の研究所へ寄って他の遺跡について聞こうと思った。

「すみませー…」

「ここに訪れたとゆうことはあなた考古学に興味あるのね!?」

「母がいろいろ研究してたのでここのアンノーン文字と遺跡の石版に興味があります…」

入っていきなり青髪の女性に両手を掴まれてびっくりした。

「おいおい、クリス。いきなり食いついたら可哀想だろ?その子びっくりしてるじゃんか」

「ごめんなさい!つい嬉しくって!!」

「いえ…皆さんはここの研究員ですか?」

「クリスはそうだけど俺たちはその付き添いのようなもんだ。な、シルバー?」

「付き添い兼ストッパーだ。…オレはこいつらに巻き込まれた被害者だ」

「ちょっと2人ともひどくない?あ、紹介が遅れたわ。私はクリス。ジョウトの伝説や伝統を調べてるの。あっちにいる帽子を被ってる彼はゴールド、その向かいに座ってるのはシルバーよ」

2人は会釈をしたので私も軽く会釈をした。
彼らの隣でオーダイルとバクフーンが腕相撲をしていた。

「初めまして、私はジルチです。ジム巡りしながらポケモンや地方の伝承などの研究をしながら旅をしています」

自己紹介したけどオーダイルとバクフーンの腕相撲がすごく気になる…。
お互い譲り合わない雰囲気が出ていた。

「へー立派じゃん?」

「いいわね!そう言えばジルチさんのお母様も考古学者だったの?」

「まぁそれとなく近いですね。幅広く研究していたので…以前ここに訪れた際に石版を完成させたそうです」

「カブトの石版を完成させた女性ってジルチさんのお母様だったのね!あの時は感動したわぁ……」

「目の前から消えたときはさすがに焦ったな…。あの時シルバーがあなぬけのひも持ってて助かった」

「どこに行くにも必需品だろ?あと水。まさか石版を完成させたら床が抜ける仕様になっていると思わなかったがな」

3人の話を聞いてそんなことがあったとは…と思った。

「そう言えばその先の床に"私たち 一族 言葉 ここに 刻む"ってアンノーン文字で刻まれてたのですよね?」

「そうよ!それも文字を一通り見て短時間で解読したのよ!?彼女がいればこの遺跡の解析に時間はかからない!と確信した途端、帰っちゃったの!!」

次は両肩をがっつり掴まれた。と同時に2匹の腕相撲の決着がついた。
どうやらバクフーンが勝ったようだ。

「…母に遺跡の研究の続きをする?と言われてここに来たのでよかったら少し手伝いますよ?あ、これ母が遺したアルフの遺跡の資料です。私なりに解読したものもあります」

私は鞄に入れていたアルフの遺跡の資料をクリスさんに渡した。

「ありがとう!!……これはすごいわ!」

資料を目を通してクリスさんは絶賛していた。
その様子をゴールドさんが頬杖をしながら見ていた。

「…そう言えばジルチ。さっき"母が遺した"って言わなかった?まるでこの世にはいない言い方だぜ?」

「……母は先日亡くなりました」

私の発言で3人は目を見開いた。

「そうだったのね…」

「その…ごめん。気を悪くしたか?」

「いえ、そんなことないですよ。それに…皆さんが母と関わっててその話を聞けて嬉しかったです」

少し気まずそうな雰囲気が出てしまった。
何か切り替えそうな話題はないかと考えているとき、シルバーさんが立ち上がった。

「…なみのりですぐ行ける遺跡に行くか?」

「おっシルバーが動くなんて珍しいじゃん」

「うるせぇ。ゴールド、倉庫から船を出すのを手伝え」

「はいはい、んじゃクリスとジルチは外で待ってな」

2人と2匹は早々に外へ出ていった。

「…私たちも外へ行きましょ!」

「はい!!」

クリスと私も外へ出てて、研究所から南の方角に2人と2匹が船を運びながら歩いている姿が見えた。

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