05
翌朝、ポケモン図鑑とボールを持って29番道路へ行った。
草むらに行くとジョウトのポケモンやカントーでも見たポッポやコラッタもいた。途中で飛び出してきたポッポやコラッタをヒノアラシとイーブイで戦った。
「あの子はオタチなんだ。可愛いなぁ…。あの鳥ポケモンはホーホーなんだ?夜行性のポケモンは朝と昼は寝てるんだねー…」
図鑑を片手に辺りのポケモンを見て歩いていた。ヨシノシティの手前まで来て、引き返すかそのまま進むか考えていた時だった。
ゲートから出てきた目付きの鋭い赤髪の少年と目が合った。
「……何見てんだよ」
「いや、別に……」
赤髪の少年は舌打ちをして不機嫌そうに私の横を通りすぎていった。
「…何だったんだろ?ヨシノシティのポケセンに寄って近くにいそうなトレーナーとバトルして帰ろっか」
『ヒノ!』『ブイ!』
2匹は返事を返してヨシノシティに向かった。
ヨシノシティのポケセンで手持ちのポケモン達を回復してもらって、30番道路にいるトレーナーとバトルした。ほとんど虫ポケモン使いでヒノアラシで連勝していった。
少し奥へ進むと民家が見えてきて、家の隣に見た事のない木の実が成っていた。
「マサラタウン周辺じゃ見た事ない木の実だ…」
食べれるのかな?とまじまじ見ていると家にいたおじさんが出てきた。
「お嬢ちゃんはぼんぐりを初めて見るのかい?それはぼんぐりと言ってな。モンスターボールを作る為の原料なんだ」
「木の実からモンスターボールが…?」
「そうだよ。よかったらぼんぐりケースあげるからそこにあるぼんぐり持っていって構わないよ」
おじさんはポケットからぼんぐりケースを取り出した。
「このぼんぐりはどこでモンスターボールにしてくれるのですか?」
「確か…ヒワダタウンのガンテツさんの家だったかな?」
ヒワダタウンはウバメの森の前にある町でヒワダジムがある。ジルチはジム戦に挑戦したあとに寄ってみようと思った。
「ヒワダタウン…ジム戦のあとに寄ってみます」
「おぉバッチを集めるのか!あとこの家の先にポケモンじいさんの家があるからもし興味があったら行ってごらん」
「ポケモンじいさんの家…行ってみます。ぼんぐりケース、ありがとうございます!!」
ぼんぐりおじさんにお礼を言って、ぼんぐりを2こほど採ってから少し歩くと家が見えてきた。
「ここがポケモンじいさんの家…」
ドアをノックして中へ入るとそこにはポケモンじいさんともう一人よく知っている人がいた。
「オーキド博士!!」
「おぉ!ジルチちゃんじゃないか!元気そうでなによりじゃ。と言って2日ぶりかの?」
ポケモンじいさんの家にまさかオーキド博士がいるとは思わなかったから2日ぶりの再会でも嬉しかった。
「おや、博士、知ってる子ですかな?」
「そうじゃ。この子は2日前までわしの研究所の隣に住んでた子でポケモンが大好きなんじゃ。わしが頼んでジョウトのポケモンのデータを集めてもらってるのだ。今はウツギ博士のとこに住んでるんじゃったかな?」
「そうです。母がウツギ博士と一緒にポケモン研究をしています」
「ほぉ…ポケモン進化の研究をしているウツギ博士のとこで…君のお母さんの名前は?」
「シズクです」
母の名前を聞いたあとポケモンじいさんはしばらく考えたあと思い出したかのように話し出した。
「…あぁ!ホウエン地方にある遺跡の暗号を解いたと有名な彼女か!!彼女は暗号とゆう暗号を解き明かしてて、考古学やポケモンの研究をかじってる人なら1度は名前を耳にするよ」
確かにお母さんはいろいろ研究したり調べたりしてるのは知っていたけどまさかここまで有名だったとは知らなかった。
「彼女の娘さんかぁ…!ジルチちゃんだっけ?君も暗号の類いが好きだったらアルフの遺跡に行ってごらん。あそこは暗号とパズルがあるんだ!」
ポケモンじいさんは目を輝かせながらアルフの遺跡の事を教えてくれた。
お母さんの影響で暗号を解く事に興味はあった。
「アルフの遺跡はどの辺りにあるのですか?」
「36番道路の隣だよ。キキョウシティが近くにあるよ」
「キキョウシティと言えばキキョウジムがあるからジム戦のあとに寄ってみるのもいいかもじゃな!そうじゃ、ジルチちゃんにいい物をあげよう」
オーキド博士は部屋の奥へ行ったあとすぐ戻ってきた。
「2台も貰ったのじゃ。1台はジルチちゃんにあげよう」
渡されたのは小型の機械だった。
「ポケギアといって番号を登録すると遠くにいても会話ができる優れものじゃ。わしの番号を登録してあげよう」
「ありがとうございます!遠くにいても会話ができるって便利ですね」
「そうじゃろ?レッドたちはまだポケギアを持っていないと思うが番号がわかったらジルチちゃんに教えてあげよう」
「はい!」
「それじゃあわしはコガネシティのラジオ番組に出るからそろそろ行くかの。ジルチちゃん、旅に出たらバッチ集め頑張るんじゃぞ?」
「頑張ります!」
オーキド博士は出ていく際に私の頭を撫でていった。
「それじゃあ私もそろそろ行きます。アルフの遺跡の事、お母さんに話してみます」
「おぉ、よろしく頼むね。またおいで」
「お邪魔しました」
ポケモンじいさんの家を出て貰ったポケギアを握りしめた。
「いい物貰っちゃった!日が沈んできたし、そろそろ帰ろっと」
私はワカバタウンへ向かった。帰ったらアルフの遺跡の事、オーキド博士からポケギア貰った事を話そうと思った。
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