水の都の巫女 | ナノ


20

 倒れた2匹を戻してお互いに残っているポケモンも2匹になった。

「フスベからずっとそばで見てたけどやっぱりジルチは強いね」

「レッドもね。ここまでいい勝負出来るだなんて嬉しいよ!」

「僕も!ゆけっカメックス!!」

「頑張っていこう!カイリュー!」

カメックスのきあいだまをしんそくで避けていった。しんそくからのコンボでカメックスを追い詰めていったところまではよかった。

「しんそく!」

「カメックス、ふぶきだ!」

「っ!」

しんそくでカメックスに近づいていたから避ける間もなく、ふぶきを吹きつけられた。

「カイリュー!ドラゴンダイブ!!」

凍りつきそうな状態でドラゴンダイブをしたものの、カメックスに当たる前に全身が凍りついて動けなくなった。氷状態が治る、または砕ける前にカイリューの体力がなくなるのがわかったから素直にボールに戻す事にした。

「……カイリュー、ありがと」

残るのはバンギラス…カメックスのハイドロカノンを耐える事が出来れば何とかなるはず、と思いながら力強くボールを投げた。

「バンギラスッ!!」

バンギラスが雄叫びを上げると砂嵐が吹き荒れた。

「砂嵐…吹雪みたいに慣れてないから少し困っちゃうかな。カメックス、ラスターカノン!」

「バンギラス、ストーンエッジ!」

効果抜群の技が当たってバンギラスは少し顔をしかめた。一方ストーンエッジが急所に当たってカメックスはフラついた。

「ハイドロカノン!!」

「バンギラス!!」

カメックスの大砲から凄まじい勢いのある水の球が発射された。バンギラスは水の球にギガインパクトで対抗しに向かった。

「……本当、ジルチって攻撃は最大の防御な戦術だよね。カメックスのハイドロカノンを…」

バンギラスが水浸しになりながらもカメックスの身体にぶつかりにいくと……

「ギガインパクトの勢いで耐えて、そのままカメックスに突撃しに来るなんて…!!」

カメックスの身体がゆっくりと後ろへ倒れていった。
その瞬間、周りにいたオーキド博士達の歓声が聞こえた。その歓声に応えるようにバンギラスは雄叫びを上げた。

「よく耐えたね…!バンギラスッ!!」

私が声をかけると嬉しそうな顔をした。だけどまだバトルは続いている。レッドの足元でぽっぺに電撃を走らせているピカチュウがいた。

「ピカチュウ、出番だ」

『ピッカチュウッ!!』

「バンギラス、ピカチュウは…強いよ!これがラストバトル!」

「ピカチュウ!ボルテッカー!」

ピカチュウが電気をまとってバンギラスに突進した。水浸しになっているせいかかなり痺れていた。

「バンギラス、ドラゴンクロー!」

「でんこうせっか!」

バンギラスのドラゴンクローはでんこうせっかで次々と避けられていく。

「10万ボルト!」

「ストーンエッジ!」

放ったストーンエッジは10万ボルトに当たると粉々に砕け散った。そのあとバンギラスはでんこうせっかで近づいたピカチュウを掴まえてかみくだくで攻撃した。

「やっぱりバンギラスは技の 1発1発が重たい…っ」

「私からしたらピカチュウの攻撃回数が多いっ」

砂嵐が収まり、攻防戦をし続けて2匹は傷だらけで息切れをしていた。次の技で決まるかもしれないという状況でフィールドは静寂になった。

「ボルテッカー!」

「ギガインパクト!」

ほぼ同時に指示を出して、ピカチュウは電気をまとい、バンギラスはオーラをまとって2匹は突撃した。


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