水の都の巫女 | ナノ


17

 殿堂入りの部屋を出て、チャンピオンの部屋にあるフィールドに戻るとレッドとピカチュウが立っていた。

「改めてチャンピオンおめでとう。ジルチ」

「ありがとう。……レッド、始めよっか」

「僕達のバトルを!」

「今から君達のバトルが始まるのか…。フッ面白いものが見れるとはな!存分に戦ってくれよ!!」

後ろにいたワタルさんはマントを翻してフィールドの横の空いた場所へ向かった。

「いくよ!ライボルト!!」

「じゃあ僕はカビゴンだ!」

殿堂入りした時に回復をしたからライボルトは身体を伸ばして短く吠えた。

「10万ボルト!」

「シャドーボール!」

10万ボルトとシャドーボールがぶつかると物凄い衝撃波がフィールド全体に広がった。

「っ!!ライボルト、じゅうでん!」

「ギガインパクト!」

「カビゴンは耐久力があってもその速さじゃライボルトに勝てないよ!かみなり!!」

カビゴンの勢いと重量のあるギガインパクトを自慢の速さで避けて、威力を高めたかみなりを落とした。

「そのかみなりは…カビゴンじゃないと耐える事ができないかもね」

「いつかカビゴンでも耐えきれないくらいの火力にしたいけどね!10万ボルト!!」

結構10万ボルトとかみなりをカビゴンに当てて、体力を削っているはずなのに倒れる気配がなかった。
もう1度じゅうでんをしているとライボルトの周辺が凍りついていった。

「ライボルト、足元にかえんほうしゃ!」

「外しちゃったか。シロガネ山なら確実に当たってたのになぁ」

レッドはさりげなくカビゴンにふぶきの指示を出していてカビゴンもこっそりとふぶきを吐き出していた。あと少し気づくのが遅かったら氷漬けにされてたかもしれない。
周りの氷を溶かして回避する事に成功した。

「ライボルト、10万ボルト!」

何回目かわからない10万ボルトを放ってようやくカビゴンは地面に倒れた。

「ふぅ…!1匹目がカビゴンって厳しい事するね!」

「ジルチがチャンピオンになったから容赦なく相手してるだけだよ」

レッドはそう言うと満面の笑みを浮かべた。カビゴンを戻すと次はエーフィが出てきた。

「スピードスター!」

「ライボルト、かえんほうしゃで焼き払って!」

いくつか星形の光線を焼き払ったけど逃した分がライボルトを襲った。

「10万ボルト!」

「サイコキネシス!」

サイコキネシスで10万ボルトは弾けて消えた。そのすきにエーフィはライボルトの目の前に来てどろかけをした。

「ライボルト、平気?」

前足で土で汚れた顔を拭いているとスピードスターが大量に放たれていた。

「っ!!ライボルト!!かみなり!」

ライボルトの持っている技であの大量のスピードスター全てを相殺できないと判断して半分スピードスター、半分エーフィを狙った。
かみなりが落ち、スピードスターが爆発してフィールドは煙に包まれた。

「エーフィ、サイコキネシスで煙を払って」

サイコキネシスで煙が渦を巻いて広がっていくと一瞬に消え、フィールドにはライボルトが倒れていた。

「ライボルト…!……お疲れ様」

あのエーフィ手強いなー…と思いつつ、次は誰を出そうかなっと楽しみながらボールを掴んだ。


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