水の都の巫女 | ナノ


07

 眠ったライボルトをボールに戻すとキョウさんはモルフォンを出していた。

「モルフォン…よし、出番だよ!バクフーン!」

「では、かげぶんしん!」

モルフォンは素早く動いて分身を何体か出した。

「この多くの分身のどれが本物かわかるか?」

「…グリーンのピジョットのかげぶんしんも凄かったけど四天王レベルになるとまた違うね。答えは簡単!」

「ぎんいろのかぜ!」

キョウさんがモルフォンの分身達にぎんいろのかぜの指示を出した。グリーンのピジョットは数が少なかったから1点に集中したけど、今回は違う。鱗粉を風に乗せてバクフーンを囲んだ。

「全てを焼き尽くせ!ブラストバーン!!」

バクフーンは大声で叫びながら地面を殴り、周囲に火柱を噴き出させてフィールド全体に吹き荒れてたぎんいろのかぜとモルフォン達を焼き尽くした。

「……危ないところであった」

「あ、あれ…!?」

焼き尽くしたと思っていた場所にブラストバーンに半分焼かれたベトベトンがいた。

「と言ってもバトンタッチで交代したベトベトンにもダメージが当たってしまったがな…」

「あの状況でバトンタッチを…さすがに一撃で落とさせてはくれませんね」

「見事な火遁の術…。しかしその大技はそう何度も使えぬはず」

「まぁ…そうですね。バクフーン、ベトベトンにだいもんじ!モルフォンをもう1度出させるよ!しっかり決めないと、ね!」

バクフーンは絶対に逃がさない、という目をしてベトベトンにだいもんじを放った。

「くっ…先程の技に負けぬ炎!ならばどくどく!」

猛毒の状態になってバクフーンは顔色を悪くした。早いとこベトベトンを倒して、モルフォンを引きずり出したいけど相手はあと1匹残っていたはず…その1匹を出されると少し状況がマズい。

「そろそろ毒にされてもおかしくなかったけど…このタイミングね……。大丈夫?」

バクフーンは猛毒で険しい顔をしていたけど目付きは変わらなかった。

「うん、そうだね。これで決めよう、もう1度だいもんじ!」

「ちいさくなる!」

「逃さない!」

徐々に小さくなっていくベトベトンを逃がさないよう大の字の炎は燃え広がった。

「ぐぬ…っ。モルフォン、サイコキネシス!」

「威力があまり出てないからかえんほうしゃで押しきれる!頑張って!」

炎の勢いが強まってサイコキネシスを押しきり、モルフォンを倒した。

「お疲れ様、バクフーン。終わったら回復の薬とヒメリの実あげるから休んでて。…残るのは1匹」

「あと1匹? ファファファ、最初からこいつを頼りにしていたのさ!」

「あれは…クロバット!ここはシャワーズ、かな!」

シャワーズを出すと待ってました!とゆう反応をした。

「クロスポイズン!」

「アクアテール!」

毒の刃と水を帯びた尻尾がぶつかり合った。
攻撃力はシャワーズの方が上でクロバットを押していた。

「れいとうビーム!」

「うーぬぬぬ……」

クロバットの翼が少し凍って動きがにぶくなったところをもう1度れいとうビームを当てて、両方の翼を凍らせた。

「動きを封じられても戦う事はできる!どくどく!」

「ハイドロポンプで洗い流せっ!」

放たれた毒はハイドロポンプによって勢いよく流されたあと、そのままクロバットに直撃した。キョウさんは飛べなくなったクロバットをボールに戻した。

「おお!次は水遁…おぬし、やりおるな!」

「ありがとうございます!」

私の足元に座ったシャワーズを撫でてボールに戻した。

「持てる全てを出し尽くした。それで敵わぬならさらに精進するだけよ。おぬし!次の部屋に進み、自分の実力試すがよい!」

「はい!!このまま勝ち進みますよ!」

次の扉に向かう時に皆の治療をして次はどんな人が相手か楽しみにしていた。

「エスパー、毒…次は何タイプかな?次はリーフィア先頭にいこうかな!」

腰にあるリーフィアのボールに触れるとカタカタと揺れた。


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