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砂嵐が吹き荒れる中、ドサイドンとバンギラスのストーンエッジが飛び交っていた。
「流石だな!」
「グリーンのドサイドンもね!」
「このまま押しきってやる!メガホーン!」
「ドラゴンクロー!!」
メガホーンに押しきられ、ドラゴンクローを弾かれたからすかさず、かみくだくの指示を出した。
「次はギガインパクト!」
「受け止めろ!」
ドサイドンがギガインパクトで体当たりをしてきたバンギラスを受け止めると踏ん張っていた地面が砕け出した。
「っ!耐えろ!ドサイドン!!」
「いっけぇーっ!!」
バンギラスは私の声に応えるように大声を出して更に力を込めた。
さっきより大きく地面が砕けてドサイドンは突き飛ばされた。
「マジ…かよ」
目を回して倒れているドサイドンを見てバンギラスは勝利の雄叫びを上げた。
「ドサイドン、戦闘不能」
「やられちまったか…。ふふふ…頼むぜ、ウインディ!!」
「バンギラス、これがラストだよ!!頑張って!!」
素早さはウインディの方が上だけどバンギラスだって負けていない。
「ストーンエッジ!」
「しんそくで切り抜けろ!」
飛んでくる岩をしんそくで避けていってバンギラスに体当たりをした。
「やっぱあんまり効かねぇな…」
「守りに自信があるからね!ドラゴンクロー!」
しんそくで近づいてたウインディに切りつけようとすると避けられて、爪は地面を砕いた。
「さすがエースってところかな?」
「ずっと手持ちにいるからな。だが、オレのエースは今まで戦ってきた奴ら全員だぜっ!!」
グリーンのセリフにウインディは遠吠えをした。その光景に笑みを浮かべるとバンギラスも負けじと叫んだ。
「ふふっグリーンらしい…!!」
「だろ?オレ達はジルチに油断もしないし負けねぇ!かみなりのキバ!」
「私達だって負けない!かみくだく!!」
お互い噛みついてしばらく揉み合った。どこで反撃の一手を打つか考えているとグリーンが先に動き出した。
「そこだっフレアドライブ!」
「対抗して!ギガインパクト!」
炎をまとったウインディと力強いオーラをまとったバンギラスがぶつかり合う。2匹は反動でダメージを受けたり、動けなくなった。
「動けないうちに攻めろ!かみくだく!」
「耐えて!」
ウインディはバンギラスの腕や肩に勢いよく噛みついた。その拍子にバンギラスはウインディに押し倒された。
「かみなりのキバ!」
「バンギラス!」
電気を溜めたキバがバンギラスに噛みつこうとした瞬間、バンギラスの周りから無数の尖った岩が飛び出し、ウインディに襲いかかった。
「ウインディ!!」
「ナイスタイミング!」
急所に当たってウインディはふらついた。バンギラスはゆっくりと立ち上がって爪を鋭くした。
「これで決めるっドラゴンクロー!」
「しんそくだ!」
物凄い速さでウインディに体当たりをされて1歩後ろに下がったけど、バンギラスはそのまま爪を振り落とした。
「ウインディ!」
ウインディは唸り声を上げて立ち上がろうとしたけど、力尽きて地面に伏せた。
「ウインディ、戦闘不能。勝者……ジルチ!」
レッドの勝利宣言を聞いてグリーンに勝った事を実感した。
「勝った…!グリーンに勝った!!」
「おめでとう、ジルチ」
「うん!」
笑顔で頷くと地響きがして、バンギラスが両手を上げてこっちに向かって走ってきた。
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