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カイリキーが倒れて、レッドがカイリキーの戦闘不能を宣言をした。
「あと少しでシャワーズ倒せたのに!」
「残念だったねっ!」
「ならば…ゆけっピジョット!!」
ボールから出たピジョットはその場を軽く旋回してシャワーズを見下ろした。カイリキーとの戦闘でシャワーズは深手を負っている…倒れる前に出来る限りダメージを与えたいところ。
「かげぶんしん!」
フィールドにピジョットの分身が4匹ぐらい現れ、シャワーズを囲んだ。
「これで終わりだ!エアスラッシュで一斉攻撃だ!!」
「シャワーズ!真下にハイドロポンプ!!」
「何っ!?」
地面にハイドロポンプを放つ指示を出したからグリーンは驚いた。
シャワーズは真下にハイドロポンプを放って、その勢いでピジョットと同じ高さまで飛んだ。
「左後ろのピジョットにれいとうビーム!」
空中で身体を反転させてシャワーズの左後ろにいた本物のピジョットにれいとうビームを放った。
「本物のピジョットを見破っただと!?」
不意を突かれたピジョットは体勢を整え直してシャワーズから距離を取った。
「エアスラッシュを出すタイミングが他の分身より少し早かったからね。もし全く一緒のタイミングだったら前方の3匹に攻撃をしてた」
「よく気づいたなぁ…。ピジョット、今のは仕方ないから気にするなよ!相手がジルチだからな!!」
「ちょっとそれ、どういう意味!?」
「そのまんまの意味だ!次ははがねのつばさ!」
ピジョットが翼を鋭くしてシャワーズに向かってきた。
「アクアテール!」
翼と尻尾がぶつかって、お互いの攻撃が弾かれた。
「おんがえし!」
ピジョットはさっきまでいた場所より高く飛び上がって、勢いよくシャワーズを突き飛ばした。
「シャワーズ!」
よろめきながら立ち上がろうとしていたけど、力尽きてシャワーズは倒れた。
「シャワーズ、戦闘不能」
「よしっ!」
やっと倒せて喜ぶグリーンと次は何を出すのか気になっているレッドが私を見ている。
「ありがと、お疲れ様。…さて、ピジョットの相手はー……」
ニヤリと笑みを浮かべるとグリーンの顔がひきつった。
「いっておいで!ライボルト!!」
お気に入りの白いボールを高く投げるとライボルトが勢いよく出てきた。
「かみなりと10万ボルト打たれる前に仕留めねぇと…!」
「まずはじゅうでん!」
ピジョットがライボルトにエアスラッシュで攻撃したけど、充電が完了して自慢の素早さで避けていく。
「かみなり!!」
バチバチと地面を焦がしながらピジョットの真上にかみなりを放った。
「なんつーかみなりだ!フィールドを焼き焦がしやがった!!」
効果抜群でピジョットは目を回しながらフィールドに落ちて、かみなりが落ちた所は焼け焦げて黒い煙が出ていた。
「ピジョット、戦闘不能」
「やったねっライボルト!」
「まだまだこれからだぜ!ドサイドン、じしんだ!」
ボールからドサイドンが出てきてすぐ、じしんによってフィールドが割れ始めた。
「っ!!相性が悪すぎる…!戻って!ライボルト!!」
「ライボルトの覚えている技じゃドサイドンは倒せないからな!シャワーズも戦闘不能でどうやってドサイドンと戦うんだ?」
「…グリーン忘れたの?」
「何?」
「この子の事を!!」
ボールを投げて、じしんで崩れたフィールドに出したのはリーフィア。崩れかけた足場を上手く避けて、つるぎのまいを舞った。
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