水の都の巫女 | ナノ


19

 カツラさんからグリーンが待っていると聞いて、早く戦いたいと思いながらタマムシジム戦に挑んだ。草タイプのジムだったからバクフーンとライボルトが大活躍した。

「参りましたわ。お強いですのね……」

「今の私達はとても士気が高いからいつもより調子がよかったです!ありがとうございました!」

「素晴らしい試合でした。私、感動致しましたわ。こちらこそありがとうございました 」

レインボーバッチと技マシン19のギガドレインを受け取ってタマムシジムを出た。

「レッドッ!次はグリーンだよ!!」

最後のジムとゆう事もあってテンションが上がり、レッドに抱きついた。いきなり抱きついたからレッドは少し驚いていた。

「…っ、そうだね、ジルチ。グリーンとのバトルで何か対策するの?」

「んートリックルームを使うから素早さがあるライボルトとリーフィアは苦戦すると思う。もし、トリックルームの状況だったらバンギラス、ハクリューが主力になるかも。それかトリックルームを発動される前に倒す!」

「ジルチなら出来そうだね」

「まぁグリーンはそれをわかってると思うからやられる前にやりそうだよ」

「お互い戦い方がわかってるから、どんなバトルになるか見るのが楽しみ」

レッドは私の頭を撫でて、空いた手でリザードンのボールを投げた。

「さぁ、トキワに戻ろっか」

「うん!!」

私達はリザードンに乗って、グリーンが待っているトキワジムを目指して空を飛んだ。

 トキワに着くとファイア君とリーフちゃんの騒動を思い出してクスクスと笑った。

「どうしたの?」

「ニビに向かう時の騒動を思い出したの。あの時のグリーンったら…ふふっ」

「グリーンの対応が面白かったね」

居るのに不在だの言って2人を帰そうとしている光景を思い出した。

「あれからそんなに時間が経ってないのに懐かしく思っちゃう」

「短期間でジム巡りしてるし、いろんな事があったからね」

ミュウツーを紹介されたり、ナナシマで究極技を伝授してもらったり、ラティオスの話を聞いたりといろんな事を経験した。

「どれもこれも大切な旅の思い出……。よし!行こう!!」

トキワジムの扉を開いて中に入るとジムトレーナーがいなくて、バトルフィールドにグリーン1人だけ立っていた。

「……待ってたぜ…ジルチ!!」

「お待たせ、グリーン!!」

「ジルチが来るって聞いてたから他の奴らを休みにして、仕掛けも解除した…。思う存分楽しめるぜ!!」

「グリーン、観客席はどこ?」

「レッド!お前は審判をやれっ」

グリーンはレッドに指を指した。ちゃんと審判はいるけど正式なジム戦で友人(元チャンピオン)に審判させていいのだろうか…。

「公式戦なのにいいの?」

「オレが許可する!」

「職権乱用……」

「ワタルさんも職権乱用してたからオレもそうするだけだ」

グリーンは腕を組んで悪い笑みを浮かべた。現チャンピオンと元チャンピオンがこうも職権乱用する地方なんて他にないだろうと思った。


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