07
ハナダシティに着いて、一先ずポケセンで回復と休憩をしていた。
「ジルチ、ハナダシティに着いたら紹介するって言ったけどジムの後にする?前にする?」
「んージムの後でも大丈夫?」
「大丈夫だよ。多分あそこにいてるだろうから…。さて、そろそろジムに挑む?」
「うん!リーフィアのソーラービームは悪くないってのがわかったしリーフィアとライボルトで挑んでみるっ」
水タイプのジムが楽しみでわくわくしているのと違和感を見つけるために周囲の観察もしようと思った。
―ハナダジム
ジムトレーナーをライボルトの10万ボルトで一掃してジムリーダーのカスミさんの元にたどり着いた。
「レッド!あんた久しぶりね!彼女連れてきたの?」
「彼女がカスミに挑むから観戦しようと思ってる」
「ふぅん…ジョウトのバッチ8個所持の女の子、噂のジルチって子ね」
「え?私の事知ってるのですか?」
「まぁね!あんた、結構有名なってるのよ?」
「ジョウトなら兎も角、カントーで有名になってるなんて知らなかった……」
ラジオ塔の放送がカントーでも流れてたのかなと一瞬考えたけど、局長に私達の名前を名乗った覚えがない。
「ジョウトのジムバッジをたくさん持ってるし、レッドの彼女みたいだけど舐めてもらっちゃ困るわ!あたしの水タイプのポケモンは強いわよっ!」
「勝負です!!」
2人同時にボールを投げてスターミーとライボルトが出てきた。
「10万ボルト!」
「サイコキネシス!」
お互い動きが素早く、技が同時にぶつかるかお互いに当たり、特殊技の当て合いになった。
「そのライボルト…素早いわね!スターミー、れいとうビームで動きを止めるわよ!」
「その手は通用しませんよ!かえんほうしゃ!!」
竜の洞穴でグリーンと戦った時と同じようにれいとうビームをかえんほうしゃで溶かした。
「こうなったらなみのり!」
なみのりがライボルトを飲み込んでフィールドの床から壁際にあったプールに落ちてしまった。
「ライボルト!」
「これならかえんほうしゃでれいとうビームを溶かせられないわっ!凍りつきなさい!」
「させるかっ10万ボルト!」
プールの水をれいとうビームで凍らされていく中、10万ボルトを放ちながら周りの氷を砕いて足場にした。
「氷漬けは勘弁ですっ!ライボルト、かみなり!!」
避けられそうになったけど何とかかみなりが当たってスターミーは倒れた。
「噂通りの実力ね…!!この子ならどうかしらっ」
次に出てきたポケモンで違和感の理由がわかった。美しい鱗を持った水ポケモンがフィールドに現れた。
「ミロカロス……ホウエン地方のポケモン!!」
カントーに引っ越す前にお母さんにポケモンの本を見せてもらってたから知っていた。カントーに来てホウエンのポケモンを見るとは思わなくて驚いた。
今思い返せばタケシさんのポケモンのうち1匹もホウエンのポケモンだったし、もう1匹はシンオウで見つかった化石ポケモンだった。
「その通り!本来のジム戦なら出さないけどワタルからあんたとバトルする時はその決まりを撤廃して全力で戦っていいって許可が出たのよ!」
「あぁなるほど。僕が見た事のないポケモンばかり出てくるから違和感があったんだ」
「何か仕掛けてくると思ったら…!!」
私達の違和感の正体がやっとわかってスッキリしたけど、ワタルさんがカントーのジムリーダー達に何かを伝えて、私のジム巡りを一筋縄でいかないようにしてきた。
この先のジム巡りが大変だなと心底思った。
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