13
マサラタウンに引っ越して数年が経ち、レッド達はオーキド博士からポケモンを貰った。
「ヒトカゲ!たいあたり!」
「ゼニガメっ避けてひっかくだ!」
レッドとグリーンは貰ったポケモンで早速バトルをしていた。2人も知識がある為かお互い譲らない攻防戦が続いていた。
「2人ともがんばれー!」
ジルチは2人のバトル観戦しながら応援をしていた。少し前に誰が誰とバトルするかで悩んで、じゃんけんで勝った者同士戦って勝った方がもう1人とバトルする事に決まった。
「そういえばジルチはじいちゃんからポケモンもらわなくてよかったのかよ?」
グリーンがバトルしながら先ほどジルチがポケモンをもらわなかった事を聞いた。
「うん、わたしはこの子がいるから」
ジルチは小さな鞄から白いボールを取り出した。
「おっ?それ、何が入ってるんだよ?」
「グリーン、よそ見しながらバトルだなんて余裕があるの?ヒトカゲ!そのままたいあたり!」
ヒトカゲがゼニガメに向かってたいあたりをした。
『ゼニ!』
「しまっ…」
グリーンの指示が遅れ、ヒトカゲのたいあたりが命中し、ゼニガメは気絶した。
「勝者!レッドくん!」
「レッドてめぇ!」
「バトル中によそ見する方が悪い」
「まぁまぁ。はい、きずくすり」
「お、おぅ…サンキュ。お疲れ、ゼニガメ」
「ありがとう、ジルチ。ヒトカゲお疲れ様」
喧嘩しそうな勢いのグリーンをなだめながらジルチは2人にきずくすりを手渡した。
「で、ジルチ。何のポケモンが入ってるの?」
レッドもその白いボールの中身が気になって聞いてきた。
「引っ越す前の地方で会った子なの。紹介するね。出てきて、ラクライ!」
ジルチがボールを投げるとラクライが出てきた。
「かっけぇ!何ポケモンなんだ!?」
「女の子だから可愛いポケモンが出ると思ったら…カッコいいポケモンだ」
2人は初めて見るポケモンに興味津々だった。
「ラクライって名前で、いなずまポケモンの電気タイプだよ!」
ジルチはラクライの説明をして、レッドはラクライの顎を撫でてグリーンはとがった体毛を触っていた。ラクライは2人に撫でまわされて満足そうだった。
「電気タイプかぁ…グリーンが戦ったら負けるだろうね」
「うっ…それを言うなよ…」
仮にレッドのヒトカゲに勝ってもジルチのラクライとは相性が悪い。戦いたいけど負ける可能性が高い、グリーンはもっとレベル上げてから戦おうと思った。
「さぁラクライっ初バトルだよ!」
「もう一勝負だ!ヒトカゲ!」
2匹のポケモンがバトルの体制に入り、レッドとジルチのバトルが始まった。
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