水の都の巫女 | ナノ


04

 2対1のバトルは初めてだけどいい経験になるかもしれないと思った。リーフィアに無茶ぶりをさせるけど本人はあまり気にしてない様子。

「リーフィア!つるぎのまい!!」

リーフィアは鋭い舞をして攻撃力を上げた。

「フシギソウ、つるのムチ!」「リザード、ひのこ!」

「ひのこを避けてリーフブレードでフシギソウのつるを弾いて!」

ひのこを避けて、ひのこの間に伸びてきたつるのムチをリーフブレードで弾いた。

「2匹にタネばくだん!」

リーフィアは高く飛び上がって2匹に大きなタネを上から叩きつけた。ぶつかった音からしてあのタネはかなり硬そうだ。

「フシギソウ!」「リザード!」

効果はいまひとつでもタネばくだんの威力は高く、2匹にそこそこダメージを与えた。

「まだまだいくよ!くさぶえ!」

リーフィアは足に生えた葉っぱを草笛を吹くと、心地好い笛の音色が周りに響いた。フシギソウはうとうとして眠った。

「フシギソウ!起きて!」

「その間にリザードの相手をするよ!リーフィア、もう1度つるぎのまいをしてリーフブレード!」

「リザード!メタルクローだ!」

リーフィアの足の鋭い葉っぱとリザードの爪がぶつかって鋭い音が響いた。

「タネばくだん!」

「かえんほうしゃ!」

炎で燃やされたタネばくだんで大爆発が起こって軽く吹き飛ばされた。その衝撃でフシギソウは目が覚めた。

「フシギソウ、はっぱカッター!」

「リーフブレードで撃ち落として!そのままフシギソウにリーフブレード!!」

爆発で生じた煙の中から何枚もの鋭い葉っぱが飛んできたけど全てリーフブレードで撃ち落としてからフシギソウに攻撃をした。どれも覚えたばかりの技だけどいい感じに使いこなしている。…もうちょっと攻撃技を覚えた方がいいかもしれない。

「背中を見せてる、チャンスだ!かえんほうしゃ!!」

フシギソウの相手をしている隙を狙ってかえんほうしゃが放たれた。

「背中を見せてるから油断しているとでも?」

フシギソウと向き合っていたリーフィアはかえんほうしゃが当たる寸前に高く飛び上がってフシギソウとリザードの間にタネばくだんを投げた。そのままかえんほうしゃはフシギソウに当たり、投げたタネばくだんは再び大爆発を起こし、フシギソウとリザードは巻き込まれた。

「そんな…っフシギソウ!」「リザード!」

爆風でさらに高く飛んだリーフィアは一回転して綺麗に着地をした。煙で姿は見えないが念のためつるぎのまいをしておいた。

「リーフィア、何かが飛んできたらリーフブレードで撃ち落とすか横に避けて」

リーフィアはつるぎのまいをしながら頷いた。

「ゲッホ、ゲッホ……タネばくだんの爆発すげぇな」

「かえんほうしゃで焼き尽くせると思ったけどまだまだ無理だったね。タネばくだんの方が一回り上だった」

「地味につるぎのまいで火力上げてきてるから気づけば高火力になったリーフブレードでお見舞いされちまう…相変わらず攻撃的な戦術が好きだな」

「誰の影響かは知らないけど昔、攻撃は最大の防御って笑顔で言ってた」

「うわ、怖ぇ…」

グリーンとレッドが煙の中で2匹がどうなったかを見守る中、戦っている2人は落ち着かない様子だった。
そして…風が吹き、煙が消えた。

「フシギソウ!」「リザード!!」

2匹は倒れて目を回していた。

「勝負あり、かな?リーフィア、2人ともお疲れ様。はい、げんきのかけらとオボンの実」

「ありがとう、ございます…」

「2人がかりで戦っても全くダメージが与えられなかった…むしろチャンスがピンチになるなんて」

「これがジョウト制覇した奴の実力だな!大人しくバッチ7個集めてきな」

グリーンは2人の肩を叩いてジムの方へ歩いた。

「…2人に迷惑をかけたな。すまねぇ、助かった」

「いいよ。チョウジタウンで助けてもらったから。バッチ7個集めたらすぐグリーンのとこに行くからね!」

「おうよ!」

「じゃあ僕らはニビに行くよ」

「あぁ」

レッドはリザードンを出して飛び乗った。

「それじゃ、2人ともジム巡り頑張ってね」

「…はい!グリーンさんに勝てるように頑張ります!」

「頑張って7個集めてグリーンに勝つ!」

「うん!その意気だねっ。じゃあね!」

私もリザードンに乗って隣街のニビシティへ向かった。


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