水の都の巫女 | ナノ


03

 マサラタウンを出てトキワシティに着いた。トキワジムは最後に行くつもりなのでそのままニビシティへ向かう時だった。

「レッド…トキワジムの入口が騒がしいよ?」

「本当だ。…あれはリーフとファイア?」

「知ってる子?」

「うん、ジルチがジョウトへ引っ越した後にマサラタウンに来た子達だよ。グリーンから聞いた」

「そうなんだ」

リーフとファイアとゆう子がトキワジムのドアを叩いていた。

「グリーン!!あたしとバトルしてよっ」

「グリーンさん!リザードに進化しましたよー!リーフと僕とバトルしてくださーい!」

「ジムリーダーのグリーンは不在だ!バッチ7個集めてから出直してきやがれっ!!」

ジムが騒がしいからトキワシティの人達も何事かと様子見に来ては、あぁいつもの事かとゆう顔して去って行く。グリーンが返事を返している時点で不在じゃないと思った。

「……グリーン人気者だね」

「トキワジムに就任して話題になってたからね。騒動に巻き込まれる前にニビシティへ向かおう」

「そうだね…」

トキワジムから離れようとトキワの森へ向かおうとしたらジムの窓からグリーンが飛び出てきた。

「ジルチ!レッド!!帰ってきたんだなっ!オレを助けてくれっ!!!」

「逃げようジルチ!」

「うん!!」

レッドがリザードンを出して飛び乗ろうとしたらグリーンに捕まった。

「お前ら逃げんな!」

「わぁ!レッドさんがシロガネ山から下りたんだ!!」

「2人ともバトルしてくださいっ」

「リザードン!グリーンにエアスラッシュだ!!」

「ウインディ!リザードンを止めろ!!」

「「うわぁあっ!!」」

乱闘になってトキワシティがいつもより騒がしいと街の人に言われてから数分後、見かねたライボルトがボールから出てきてリザードンとウインディにかみなりを落として事態を収拾した。

「……で、どうしてこうなったの?」

「こいつらがバッチ7個集める前にオレとバトルしろってしつこく迫るから居留守しようと思ってたんだがお前らが帰ってきたから助けてもらおうかと…」

「それで2人はどうしてバッチ7個集める前にグリーンに勝負しようと思ったの?」

「あたし達、同じマサラタウンに住むグリーンとレッドさんに憧れて旅を始めたの。しばらくしてトキワジムにグリーンが就任したって聞いたから挑みたかったの」

「なるほど……」

2人はバッチ3個は手に入れているけど7個集める前にどうしてもグリーンとバトルがしたいらしい。その気持ちは私もわかる。

「そうだ!ジルチ、こいつらとバトルしてくれよ!」

「へ?」

「いいかお前ら、こいつは幼馴染みのジルチ。ジョウトのバッチを8個持ってるトレーナーだ。ジルチに勝てたらバトルしてやる!負けたら素直にバッチ7個集めてこい!」

「「!!」」

「何勝手に決めてるの!?」

「ジルチさんっお願いします!」

「あたしとバトルしてくださいっ」

一気に2人に迫られて隣にいるレッドに助けを求めた。

「バトルして2人の気が済むならそれでいいんじゃないかな?」

「まぁそうだけど…。よし、私はリーフィア1匹で2人の相手をするよ!!」

「2対1じゃ不利じゃないですか?」

「不利じゃない事を証明してあげる!それに2人がかりで勝てなかったらグリーンに勝てないと思った方がいい」

「!」

「確かに…!」

ボールからリーフィアを出すとやる気満々だった。ここに来る途中で野生ポケモンとバトルしていると草タイプの技を何個か覚えたからどこまで通用するか試したかった。

「ジルチ、そいつはあの時のイーブイか?」

「そうだよ!リーフィアに進化したの!」

「それじゃ、あたし達全力でいきますからっ!」

「挑むところ!」

リーフちゃんはフシギソウ、ファイア君はリザードを出した。リザードの炎タイプの技に警戒しながらどう動くか考えた。


prev / next

[ 目次に戻る ]



「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -