31
夕方頃、ワカバタウンに着いてリザードンから飛び降りると研究所からウツギ博士とヒビキ君、コトネちゃんが飛び出てきた。
「ジルチちゃん、お帰り」「「お帰りなさい!!」」
「ただいまっ!」
旅立つ時と同じように2人に抱きしめられた。…2人とも少し身長伸びたかな?
「レッドさんもお久しぶりです!ずっとジルチさんと一緒に行動してたんですか?」
「久しぶり。そうだよ」
「わー!リザードンだっ!よく育てられてますね!!」
「旅立つ時からずっと一緒だったからね」
わー!すごーい!と2人はリザードンの周りを走っていた。
「ラジオ塔の事件解決したんだね。ラジオで2人の少年少女の活躍によりロケット団解散!って流れてたよ。お疲れ様」
「ラジオ塔内で結構暴れましたけどね。ウツギ博士、これからカントーへバッチを集めに行きます」
「えっ今からかい!?せめて1泊だけ泊まっていきなよ!僕ら君の帰りを楽しみにしてたんだから!!」
一気に話し終わるとウツギ博士にがっしりと腕を掴まれてしまった。
「皆が?えぇっと……」
「ジルチ、そんな急がなくていいから1泊していこ?」
「ジルチさん!泊まってくださいよ!チョウジタウンで会ってから1回も話せてないんですよ!?メガニウムに進化した話がしたいですっ」
「私なんて最後に会ったのが旅立つ時ですよ!?ヒビキ君にジルチさんがどこそこのバッチを手に入れた〜としか聞いてないです!」
2人して涙目で私にしがみついてきた。
「ご、ごめん……今日泊まっていくから…!」
「「やったーっ!!」」
2人は両手を上げて飛び跳ねながら喜んだ。
『リー……?』
私の足元にいたリーフィアはこの状況にやや困惑していた。
「ん?見ないポケモンだね。見たところ草タイプかな?」
ウツギ博士はしゃがんでリーフィアの頭を撫でた。
「イーブイの進化系でリーフィアとゆうポケモンです。進化の条件は緑豊かな場所と思います」
「イーブイの進化系!?草タイプはカントー・ジョウトでは未発見だよ!?」
「そうですね。あ、シンオウ地方では氷タイプに進化するイーブイがいるそうですよ」
「そうなんだ…!ジルチちゃんはリーフィアをどこで進化させたの?ジョウトで緑豊かな場所と言ったらウバメの森ぐらいだけど…」
確かにウバメの森で進化したけどこの時代じゃない事とセレビィに会った事を説明した。
「セレビィに会ったのかい!?」
「「ジルチさん凄い!」」
「セレビィは2度も会ったから自分でもびっくりしてるよ」
「ジルチちゃんの旅の話をじっくり聞きたいから研究所に入ろう!晩御飯はカレーだよ。レッド君も一緒に食べようっ」
「俺たちがカレー作ったんですよ!」
レッドと私はヒビキ君達に手を引っ張られながら、冒険に出て約2年ぶりに研究所の家に帰ってきた。
prev / next