07
グリーンのカメックスは防御が高く、弱点の電気タイプのポケモンに対策をしていた。
「じしん!!」
「うわ、やっぱ対策してるよねぇー…」
地面が割れ、かなり足場が悪くなった。いくらライボルトでもじしんを食らえばかなり痛い。避けるタイミングを見誤ってたら1発で瀕死になってたに違いない。
「10万ボルト!」
「いい威力じゃねぇか!だがピカチュウの10万ボルトやかみなりを食らった事があるカメックスは簡単に倒れないぜっ!」
レッドのピカチュウをかなり高く評価をしている…と言うより根に持ってるようなトラウマになってるような気がした。
「れいとうビームで足元を凍らせろ!」
カメックスがれいとうビームでライボルトの足元を凍らせようとした。
「ふむ…(れいとうビームまで覚えているとは…)」
草タイプも対策していて弱点技を打たれる前に相手の弱点技を当てて倒す感じがする。長年のライバル、レッドの手持ち対策が多いと思うけどこれは臨機応変に使いやすそうだ。
「ライボルト!かえんほうしゃでれいとうビームを溶かして!!」
「げっ!?かえんほうしゃ覚えてるのかよ!?」
かえんほうしゃで溶かされてカメックスのれいとうビームによる作戦は失敗に終わった。
「ライボルトがかえんほうしゃ覚えてるなんて予想外だった…。よし…カメックス、あまごい!」
カメックスのあまごいで雨が降りだした。しばらくの間、水タイプの技の威力を上がる。グリーンは一気に決める気だ。
「…ふふっ恵みの雨かな?」
私は雨に打たれながら不適に笑った。
―竜の祠
「相性的にカメックスが不利なのにライボルトと互角に戦ってやがる…」
「お、いたいた」
「お前っ!今までどこに隠れていた!!今度こそ倒してやるからオレと勝負しろ!!」
ソウルはジルチたちのバトルを見ているとワタルが現れた。
「まぁ、そう怒らないで。あの時は急いでたから君に悪いことをしたね。ジルチとグリーンのバトルを見てたのかい?」
「フン!リーグ制覇した奴のバトルがどんなものか観察していただけだ」
「知ってたんだ?君が舐めてたピカチュウの子もリーグ制覇したよ。…数ヶ月後、俺にチャンピオンの座を返しに来たけどね」
「あの帽子の奴…何で最強の座を手にしたのにわざわざ返す理由あんかよ」
レッドがチャンピオンの座を返した事が気にくわないようだ。
「彼はチャンピオンの座についても満足しなかった。もっと強くなってジルチを守れるようになりたいから誰も踏み入れないくらい厳しい修行場所を教えてくれって言われたんだ。それでシロガネ山を教えた途端、じゃあチャンピオンの座を降りて山に籠ると言ってリーグから立ち去った」
「あの小生意気な女を守るためにか?」
ソウルはライボルトに指示を出して楽しそうにバトルをしているジルチを見た。
「ジルチの前でそれを言ったらライボルトのかみなりが落ちてくるよ。ソウル君だったかな?君は彼らのバトルをよく見た方がいいと思うよ。君に足りない物が何なのかわかるだろうから」
ワタルは竜の祠にいる長老に軽く挨拶をして立ち去った。
「チッ言われなくてもよく見てるさ。強くなる為に朝早くからここにいるんだからな…。出てこい、あいつらの動き、よく見てろよ。特にカメックスをな」
オーダイルを隣に出して再びバトルの観察をし始めた。
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