水の都の巫女 | ナノ


08

 グリーンの部屋で図鑑を広げ、3人はポケモンの話で盛り上がっていた。

「こいつすげぇでけぇ!!」

「いねむりポケモン?」

「お腹…つついてみたいねー」

少しページをめくったあとジルチはあるポケモンに目が止まった 。

「っ!この子かわいい!」

「おっイーブイか。オレも気になってるんだよな」

「特定の石を使うと進化するんだって。ジルチはどの子に進化させたいの?」

レッドがイーブイの進化先をどのポケモンにするのか聞いた。

「んー…進化後もどの子にしてもかわいいから悩んじゃうな…」

「オレだったら最初に選んだポケモン次第だな!」

「ぼくもそうするかも」

「レッドもかよー」

2人の話を聞いているとラクライとならどの子がいいんだろう、同じタイプか逆のタイプかいろいろ考えていた。

「もし、電気タイプのポケモンを持ってたとしたら2人ならどうする?」

「ん?そりゃあ電気タイプの弱点技を使ってくる地面、岩タイプに効く水タイプのシャワーズだな」

「草タイプもいいけど…イーブイは草タイプに進化しないからね。ぼくもシャワーズかな」

ジルチの質問に2人は同じ答えを出した。

「んー…やっぱシャワーズだよねっ」

「ジルチ?」

2人の答えを聞いてシャワーズのページをずっと見ていたジルチを見て、レッドは手持ちに電気タイプのポケモンを入れるのかな?と思った。

「いけね、もう16時じゃん」

グリーンが部屋の時計を見て言った。

「帰らなきゃね!」

「グリーン、ぼくら帰るよ」

「そうだな」

グリーンは図鑑を閉じ、2人を玄関まで見送った。

「またな!ジルチ、レッド」

「ばいばーい!」

「じゃあね」

玄関でグリーンと別れたあとレッドと歩きながらポケモンの話をしていた。

「オーキド博士のお庭にいたピカチュウがすごくかわいかった!」

「そうだね。ぼくもかわいいと思ってる。ピカチュウのほっぺは柔らかいよ」

「ほんと!?今度お庭に行ってピカチュウに会ったらほっぺ触らせてもらおっ」

ジルチは頭を撫でてたピカチュウの事を思い出して微笑んでいた。横目でジルチの顔を見たあとレッドはある事を思いついた。

「…ジルチがまたオーキド博士のとこに行くとき一緒に行ってもいい?」

「いいよ!その時はレッドくんの家に迎えに行くね」

「待ってる」

「私の家こっちだからここでお別れだね!」

ジルチが左の道を指さして言った

「うん。バイバイ、ジルチ」

「バイバイ!」

ジルチと別れたあとレッドはその日が来るのを楽しみにしていた。


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