水の都の巫女 | ナノ


38

 ランスがもしもの時に用意していたポケモン拘束用の機械を投げたものの、ジルチの10万ボルトによって破壊された。

「なっ…」

「……。……っ!」

無表情でランスと黒焦げにした機械を見ていたジルチが発作を起こして膝をついた。

「ジルチっ!!もうやめろ!」

「……」

ジルチはゆっくりと立ち上がり、更に赤黒いオーラを放出した。オーラの量が増える度に技の威力が上がっているけどその分ジルチの身体は傷だらけになっていた。

「カイリューはかいこうせん!!」

ひかりのかべの耐久力も上がってはかいこうせんを受けてもヒビが入る程度になっていた。

「……」

「ジルチの能力が上がっている!カイリュー、ドラコンダイブ!」

カイリューとジルチは同時に攻撃をしてお互いに技の威力で後方へ飛ばされた。ジルチは受け身をとって、すぐかみなりをカイリューに落とした。

「カイリュー!!」

次はウインディにサイコキネシスを放った。

「しまった!ウインディ…!」

ウインディがサイコキネシスで扉の向こう側まで飛ばされた結果戦闘不能にされ、カイリューも力尽きて倒れた。オレたちが次のポケモンを出す前にジルチが10万ボルトを放っていた。

「間に合わな」

10万ボルトが当たるのを覚悟した瞬間。

「かみなり!!」

後ろから飛び出したピカチュウがオレたちの前に出てかみなりで10万ボルトを打ち消した。

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