水の都の巫女 | ナノ


25

 ―チョウジジム
ジムの中は氷の床になっていてあちこち滑って転びながらジムトレーナーとバトルをした。そして寒い。
くしゃみをして身震いするとバクフーンが背中を撫でてくれた。進化してから私より大きくなって逞しく感じる。
イーブイはボールから出てこの寒い部屋と氷の床が気になっていた。

「バクフーンありがとう。うぅ…上着もう1枚欲しい…」

寒さに耐えながらジムトレーナーを全員倒してジムリーダーの元にたどり着いた。

「ポケモンも人も生きているといろいろある。 私もいろいろ辛い事ことを味わった。人生の先輩としてそれを教えてやろう。君が生まれる前からポケモンと一緒にいる。おいそれと負けたりはせん」

ヤナギさんはボールを構えたのでバクフーンとアイコンタクトした。

「冬のヤナギと呼ばれるその実力、見せてやろうかの」

ヤナギさんが投げたボールからパウワウが現れた。

「水タイプだけど大丈夫?」

『バゥ!』

バクフーンの瞳に宿る闘志、この気持ちに応えるバトルにしないといけないと自分を奮い立たせた。

「かえんほうしゃ!!」

「むぅ!これはなかなかな火力。じゃが…」

水タイプのパウワウにはあまりダメージは与えられない。だけどそれ以外の何かがあった。

「あついしぼうでは無力だよ」

「なるほどね…!」

高火力の炎タイプの技で押し切ろうと思ったけどそう簡単にいかなそうだ。

「こごえるかぜ」

パウワウから冷たい風が吹き出された。

「次はあられじゃ」

フィールドにあられが降りだした。
バクフーンにはあまり効かなくても蓄積されたら話は別。

「くっ…」

見事にコンボを決められてしまった。ふぶきを出されないことを祈りつつ、こごえるかぜで速さを下げられた分を取り返さねば。

「ニトロチャージ!!」

炎を燃え上がらせ、体当たりをした。

「スピードスター!」

ニトロチャージで詰め寄って至近距離でスピードスターを放った。

「ほぉ」

パウワウのこごえるかぜを当たりながら何度もニトロチャージで速さを上げつつ、スピードスターで攻めて、ようやくパウワウを倒した。

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