水の都の巫女 | ナノ


24

 ぼったくりなゲートに通行料1,000円を払い、いかりの湖に着いた。
確かいかりの湖はカントー・ジョウトの中で1番大きい湖だ。

「ジルチさん!湖の真ん中にいるのが赤いギャラドスです!」

湖の真ん中に赤いギャラドスが泳いでいた。しかし……

「何か様子がおかしい?ここからじゃ詳しくわからないな……」

湖を渡りたいところだけど今はヒビキ君とのバトルをしたかった。

「そうなんですか?俺にはさっぱり… 」

「まぁいいや。ジム挑んだあとに調査するよ。さぁて、バトルしよっか!」

「育て屋さんで育てたんで昔みたいにこてんぱんにされませんよ!」

マリルがやる気満々で飛びはねていた。

「どれぐらい強くなっか試させてもらうよ!」

イーブイもやる気満々だった。

「マリル、まるくなる!」

「アイアンテール!」

耳をたたんで丸くなったマリルをアイアンテールでぶっ飛ばした。昔と変わらずぽよんぽよんと飛ばされていた。

「そのままころがる!」

コロンコロンと転がっていたマリルが勢いをつけてころがってきた。

「アイアンテールで止めてっ」

アカネさんとこのミルタンクより威力は低いはずだから受け止めようと思えばいけるはず。

『ブイ!!』

ころがってきたマリルをイーブイは上からアイアンテールを叩きつけて回転を止めた。

「よくやったね、イーブイ!」

「さすがジルチさん…!マリル、みずでっぽう!」

みずでっぽうが当たってイーブイは身体を震わせて水気を飛ばした。

「マリルの攻撃力上がってるね!」

「そうっすよ。コガネ周辺でバトルしまくったんですから!」

「やるねぇ!イーブイ、シャドーボール!!」

「マリル、あわで迎え撃とう!」

シャドーボールとあわがぶつかったが威力はシャドーボールの方が上だった。
あわを消しながらシャドーボールはマリルに当たった。

「あっ!!」

マリルは目を回して倒れてしまった。

「……ジルチさんみたく上手くいかないっすね」

「技を技で打ち消すなら相手の威力を考えないと返り討ちに遭うよ」

「ありがとうございますっ頑張ります!!」

ヒビキ君と握手して少し雑談をした。

「研究にいたチコリータは俺が引き取りました!今は育て屋さんに預けてて、いかりの湖の赤いギャラドス見に行ったらコガネまで戻るつもりでした」

「そうなんだ!そのチコリータと戦ってみたかったなぁ。チョウジタウンからコガネって頑張るね…」

「メガニウムに進化したらジルチさんに挑みます!頑張らなきゃ一人前のトレーナーになれませんからね!マリルもそろそろ進化しそうなのでこの辺りでバトルしてこうと思います」

「無理しすぎたらダメだよ?あ、げんきのかけらとすごいキズぐすりあげる。それじゃそろそろジム挑んでくる!」

「ジルチさんもですよ!あとロケット団に気をつけてくださいよ?いってらっしゃい!!」

「バクフーンとライボルトで無双してくるっ」

私はチョウジタウンへ戻るためぼったくりゲートへ向かった。

「回復アイテムありがとうございまーす!!」

ヒビキ君の大きな声が聞こえたので手を振って返事をした。

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