20
嵐の中ルギアが送ってくれたおかげでアサギに戻ってこれた。港から少し離れた人がいない所に降ろしてもらった。
「嵐の中送ってくれてありがとう!」
『ふむ、また会おうではないか。いつかスイクンと共に水の都を訪れる日を楽しみにしてよう』
ルギアは海の中へ潜っていった。
エンジュを訪れてから伝説のポケモン達と縁があるような気がする。
私は気にもしてなかったけど彼らは普通に人の言葉を話していた。スイクンはその気になればと言ってたけど長年生きているからだろう。
10年くらい一緒にいるライボルトとは対話まで出来ないが何を伝えたいのかわかる。その点は他の手持ちも同じだ。
「さてと、アサギの灯台に行って秘伝の薬を渡しに行こう!」
灯台のエレベーターを上がってミカンさんとアカリちゃんのいる場所に着いた。
「ミカンさんお待たせしました。タンバの薬屋で貰った秘伝の薬です!」
「…その薬でアカリちゃん治せるのですか?」
「そのはずです。どうぞ」
ミカンさんに秘伝の薬を渡した。
アカリちゃんが秘伝の薬を飲んだ時、少し苦そうな顔をした。
「…………アカリちゃん具合はどう?」
『バルッ!バルルッ!』
アカリちゃんが元気に鳴くと辺りが眩しくなった。どうやら秘伝の薬が効いたようだ。
「…ああ、よかった。本当によかったです。ありがとうございます。貴女のおかげです」
「どういたしまして」
「…では、あたしジムに戻ります」
アカリちゃんが元気になったのを見届けてミカンさんはジムへ戻った。
これでアサギジムに挑めるようになった。
「ジム行く前にポケセン寄って回復しなきゃね」
灯台を出て上を見上げるとアカリちゃんが海を明るく照らしていた。
港の方から「灯台のアカリちゃんが元気になった!!」と喜ぶ声が聞こえて嬉しくなった。
prev / next