17
滝の流れが止まったのを確認してから下に降りてシジマさんの元に向かった。
「おぉぉー!激しく流れ落ちる滝がわしの頭の上にズドドドド……ってコラー!」
「!?」
いきなり怒鳴られてビックリした。
「勝手に水を止めるなー!わしの修行の邪魔をしおってー!言っとくがわしは強いぞ!こうやって毎日滝に打たれているからな!」
「修行の邪魔をしてすみません。ジム戦に挑みに来たのですが…私のポケモン相手にシジマが戦うのですか?」
私の隣にいるマグマラシは炎を出した。
「格闘ポケモンならともかく炎ポケモン相手は…」
「……」
「…………」
お互いの間に沈黙が生まれた。
「では勝負といくかぁ!」
「挑むところ!」
いきなりシジマさんがボールを投げたことによってバトルが開始した。
オコリザル相手にマグマラシで戦うことにした。
「マグマラシ、かえんぐるま!」
「やりおるな!オコリザル、かげぶんしんだぁ!!」
オコリザルはかえんぐるまが当たったあと、素早くかげぶんしんをした。
「スピードスターで全員当てて!」
マグマラシのスピードスターはかげぶんしんで増えたオコリザルを1匹ずつ当てていった。しかしオコリザル本体に当たらなくて焦ってきた。
「どれもかげぶんしん…!本体はどこにっ」
「今だ!きあいパンチだー!!」
オコリザルのかげぶんしんの後ろで本体のオコリザルがきあいパンチの構えをしてマグマラシを背後から殴りにきた。
「ニトロチャージ!」
きあいパンチとニトロチャージがぶつかり合い、お互い飛ばされた。
多少ダメージを受けたけどあの状態で避けきれず、大ダメージを受けるよりマシだろうと判断した。
「攻めていこう!かえんぐるま!!」
「わしらも攻めるぞ!もう1度きあいパンチ!!」
速さが上がったマグマラシのかえんぐるまが先に当たりきあいパンチが不発になった。
「スピードスター!!」
体勢を持ち直す間を与えまいと素早く指示を出して、スピードスターが当たったオコリザルは倒れた。
「まだまだ負けやせーん!」
次に出てきたのはニョロボンだった。水タイプの技を使われたらマグマラシは1発で倒れるかもしれない。
「マグマラシ、交代しよう!」
マグマラシは頷いてボールに戻った。相手がニョロボンなら出すポケモンは決まっている。
「ライボルト!」
「電気タイプであろうと負けはせん!!のしかかり!」
ニョロボンはライボルトに目掛けてのしかかろうと飛び上がった。
「避けてじゅうでん!!」
ライボルトが避けてニョロボンは水が貯まったフィールドに身体を打ちつけて水飛沫が上がった。
「お前のポケモンは動きが速いし攻撃力があるな!」
「それが私の育て方ですから!攻撃は最大の防御なり!!」
「おもしろい!ニョロボン、なみのりだ!」
フィールドを埋め尽くす幅のなみのりが押し寄せてくる。
なかなか威力のありそうななみのりだったから笑みを浮かべた。
「いいなみのり…シャワーズなら喜んで飛び込みそう。ライボルト、かみなり」
なみのりを縦に割るほどの凄まじい威力のかみなりが落ちた。
じゅうでん後のかみなりを受けたニョロボンは痺れながら倒れた。
「まだ…負、けた……」
シジマさんもニョロボンと同じように倒れた。
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