水の都の巫女 | ナノ


11

 アサギシティに着いてすぐジム戦に挑もうと思い、アサギジムへ行くと入り口に赤髪の少年…ソウルがいた。
最後に会ったのはヒワダタウンだった気がする。

「…またお前かよ」

「またとは失礼な」

またバトルを挑まれるかと思い、ライボルトのボールを掴んだ。

「何その気になってんだ?オレはお前みたいな弱い奴は相手にしない」

「前みたいにバトルを挑まないんだ?私に連敗してるソウルに比べたら弱くないと思うけど?」

「うるせぇ!…弱いと言えばここのジムリーダーもいないぜ。弱ったポケモンの世話をしに灯台へ行ってるんだとよ」

「ジムリーダーが灯台に、ね」

海の方角にある白い灯台を見た。

「馬鹿馬鹿しい。弱ったポケモンなんかほっときゃいいのさ。戦えないポケモンに何の価値もないからな」

「…ロケット団と同じでポケモンを道具として見ている。気に入らないな、ポケモンの価値を戦うことだけで決めつけるな」

お互いに睨み合ったまま動かなかった。

「…フン!お前、灯台で修行してみたらどうだ?少しは一人前のトレーナーらしくなれるかもしれないぜ」

「いい修行場所教えてくれてありがとう。そのセリフ、そのまま返すよ」

ソウルは舌打ちをして私の横を通りすぎていった。
相変わらず会えば弱いだの言ってきて馬鹿にしてくる。1回もバトルに勝ってないくせに生意気な…と思いつつ、ジムリーダーがいる灯台へ向かった。

『ブィー!』

しばらく黙って歩いてるとイーブイがさっきの事を気にしているようだった。

「ん?あぁ大丈夫だよ。そういえばイーブイはあの赤髪とは初対面だったね。あんな奴には負けないように頑張らなきゃねー!」

『ブイ!』

「ジムリーダーが気にするほどこのアサギの灯台に必要なポケモンなんだと思う。だから灯台にいるトレーナーを倒しながら頂上行って話を聞きに行こう!何か出来ることがあるなら助けたいからね」

まずは2階にいるトレーナーからだ!と意気込んだ。

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