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お世辞にも綺麗とは言い難い公衆トイレの壁に白石を押し付けて、耳の後ろを舐める。
こいつの数ある性体感の一つ。
的確に一つずつ潰していけば逆らう気も起きないだろう。
もとよりこいつは俺に何一つ反抗はしないけれど。


「……ん」
「っふ、……耳や、ぁ、」
「嘘はアカンで、蔵」
「! は、っぁ……」


耳の裏側という薄い皮膜に唇を押し当てて掠れた声で白石の名を呼ぶ。
蔵、そう低く呟くだけでこいつの感度は格段に跳ね上がる。
触れるか触れないか位の微妙な手付きで右手を下ろしていけばぶるりと震えた下半身。
膨れたそこはその存在を切に主張していた。


「ふぁ、……なまえっ、んん!」
「もう勃っとるやん。……興奮してんか」
「ちが、「ほな、行っくでーっ!」っ」


突然上がった声に白石の身体が一瞬強張った。
壁の向こう側では餓鬼が何も知らずに遊んでいる。
日常生活の中の非日常的行為。


「、んぁ!」
「また固くなったで、淫乱」


お情け程度に前を撫でて、性急に後ろの孔を弄る。
キツい。
けれど容赦なく指を挿入して適当に蹂躙すればするほど締め付けが強くなった。
指が3本、侵入を果たして前戯は終了。
既に白石の足首辺りまで落ちた制服から片足を取り出して、後孔にあてがう。


「! なまえッ、待」
「喧しい」
「ッうあ、あぁ、ッ」


これは切れたな。
白石の顔が苦痛に歪む。
口は半開きで必死に空気を取り込んで、痛みをやり過ごそうとしてるのが分かる。
だからといって気遣いなどはしない。


「ああッ、は……っう」
「あんま声出すと聞こえんで」
「ゃ、! ……んッ、んん……は」


理性を飛ばせば結局は無駄な努力になるというのに。
精一杯左手を銜えて嬌声を漏らさまいとする。


「っふ……、……ん……んんッ……!」


その行動が俺の加虐心を煽っていることにこいつは気付いているのだろうか。
俺の左手が白石の左腕を捕らえて捻り上げた。


「ぅあ"!? ッ痛、な……に」
「手ぇ使うんは反則やろ?」
「ぇ……? ッ、ああ! は、あ……っん」
「……っ、く」
「んッあ、も、……アカ、ン! イ、て……ま、ぅあッ」


下からがっつくように打ち付けて「イく」そう思った刹那。

「すぐ終わっから、待っとってやー!」
「早よしーやー。じゅ−きゅ−はーち」
「! ―――……ッ、!」
「アホ! カウントしなやっ!」


外に居た餓鬼が騒がしくトイレにやって来るその声に反応して中がきつく締まった。
一気に押し寄せる射精感を何とか堪えて、最奥を突けば大きく背を反らせて震えた肢体。
声は上げなかった。
白石がイった直後俺は当然の如く中出し。


「はあっ、……は、ッ」


ずるりと萎えたそれを抜けば白い太股に伝う乳白色の体液に混ざる赤い体液。
射精に伴って脱力した身体を背後から抱き締める。
こいつは、俺のもの。




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