あらすじ

■酒呑童子編
どこにでもいる霊感少女・三留小春は、ある日遮断機が下りた踏切の中に入る少年と出会う。
助けるために自らも踏切の中に踏み入れた途端、異空間に飛ばされてしまう小春。その中にいた正体不明の化け物に襲われ意識を失い目覚めたら、今度は昔の日本を思わせる場所にいた。
そこで再び、先程の少年と邂逅する。「おれは閻魔のお抱えさ。よろしく、小春!」桜汰と名乗った少年は、現世幽世で暴れる怪異を"お見送り"する存在らしい。
そんなこんなで桜汰と共に"お見送り"の手伝いをすることになった小春の親友・瑠璃七海音が酒呑童子という怪異に攫われてしまった。

■晴馬編
七海音が酒呑童子に攫われた事件から少しして――五月、球技祭の季節。
いつもどおり怪異をお見送りしていた小春たちに、クラスメイトである安房充が襲いかかってきた。標的は桜汰一人だけ、話を聞くに閻魔のお抱えが悪人だと誰かに吹きこまれたらしい。
充と和解した矢先、巷を騒がせている怪盗ジャスミンに小春が攫われたり、最近テレビに出ているらしいアイドル・花氷棗と出会ったりとちょっとした騒動が起きる。
慌ただしい日々の中で、同僚の先生のお見舞いに行く京についていった小春は、晴馬という地縛霊と出会い――

■玉藻前編
三大妖怪が人柱とされた証、殺生石が割れた。玉藻前の封印が壊れたらしく、その中で二人の怪異が眠っていた。
妖狐の姉弟、小町律と小町紺。どちらが玉藻前なのか教えてもらえず、原典の情報から女性であり妙に強い紺が玉藻前であると仮定した小春たちは、これからのことを考えることに。
姉弟と仲を深めていく中、紺の様子が一変する。狐色の目が赤くなっている――魂が壊れ、暴走状態に陥っていた。三大妖怪かもしれない彼女を放っておくわけにはいかないと魂を治そうとした小春だが、律が紺を連れ去ってしまう。

■夏休み編
「ヨツヤさんって知ってる? スマートフォンを輪になるように並べて順番になるようにかけていくと、全部話し中になるはずなのにヨツヤさんって名乗る誰かに繋がるんだって――」
夏休みに入った直後、七海音から噂話を聞かされる。今話題の都市伝説を呼んでみたいらしい七海音に誘われヨツヤさんを呼び出すと、用意したスマートフォンから晴馬そっくりの青年が出てきた。四ツ谷畢巳と名乗る彼は、晴馬と仲がよかった莉々とも縁がある人物らしく――?

畢巳とのあれこれのあと、夏休みに入った小春たち。七海音の招待により神成町にやってきた。この町ではヤツガミサマと呼ばれる神を祀っているらしい。
町を散策していると、一軒の家を発見する。いろいろあってその家に入った小春と桜汰は、その中にいた八尺もありそうな白い化け物に襲われた。桜汰が大怪我を負い混乱していると、一人の少女が現れてこういった。「だいじょうぶ! もうすぐおひさまがおねんねするよ。そしたら、ぜーんぶぴっかぴか!」少女のいうとおり、一日が終わると桜汰の怪我もなにもかもが元通りになった。
安心したのも束の間、この家から出られないことに気づく。

夏休み後半、学校合宿の日。学校といえば七不思議――目を輝かせる七海音と共に、夜の学校を探索することになる小春。
トイレの花子さんに十二階段、目が光る肖像画などを発見しながら、最後に地下に通じる隠れ階段を発見し――!?


[][目次][][小説TOP][TOP]
[しおりを挟む][感想フォーム][いいね!]
- ナノ -