アマリ 明るくて優しくて誰だって助けて、危険なんて恐れなくて無謀で贔屓をしてくれない。なぁんにも知らない。都合のいい夢しか見たくない。 だからみんな集まってくるしみんな仲良くなっちゃうし、いいことなんだけどさ……。 あー、羨ましい! どうして僕って"私"になれなかったんだろう! 僕も"私"として生きたかった。レイのように手を差し伸べてみたかった。でももうどうしようもないね、だって矛盾してるんだもん。 僕は僕のままでいたくないのに、それは本当で変わらないのに、なんにも考えてないふにゃっとしたおんなじ顔が好きで好きでたまらないんだ。笑っちゃうね。 ――ねえ、あなたの中身を見せてよ! 心臓の形を見せさてよ! それが無理なら僕だけを見て、変わらない僕をどうか愛して。 何度だって大好きだっていうから、あなたも僕に焦がれてよ! [前][目次][次][小説TOP][TOP] [しおりを挟む][感想フォーム][いいね!] |