神楽歌
科学と魔術が発達した23世紀日本。技術に伴い様々な問題がおこり、その一つが歴史修正主義者であった。それに対抗できる刀剣男士を呼べる能力をもつレイナも例にもれず、一定期間審神者の任につくこととなる。 最初は初期刀の加州清光しかいなかった刀剣男士もだんだん増えて、本丸の成績もじわじわとあがってくるある日だった。
3:20 「主、これっていわゆるレア太刀ってやつじゃない!?」 「ほ、本当だ!清光、やったね!」
初めてみた時間に近侍の加州とレイナは飛び跳ねて喜んだ。このころには三日月を始め、希少な太刀は誰もいなかったためである。 レイナは胸をたからなせながら手伝い札を使用し、鍛刀部屋の妖精が一瞬にして作り上げた刀は真っ白に澄んだ白雪のような太刀だった。 恐る恐ると妖精から受け取ったレイナがなかなか呼び出そうとしないので、清光が軽く小突いて顕現することをうながす。
「貴方が来るのを待ってたよ。ようこそ、我が本丸へ。」
レイナがそう呟きながら刀に霊力をそそぐと、刀から桜吹雪が舞い強い光が瞬く。
「よっと、俺が来て驚いたか?」
白い刀の付喪神は小さな人のこにそう笑ってみせた。
レイナのもとに現れた鶴丸国永は好奇心旺盛な性格だった。
「君、何を食べているんだい?」 「飴だけど鶴もいる?」
今回もレイナが食べているものに興味をしめした鶴丸にレイナは白い飴を一粒渡す。
「な、なんだ、これは!?スースーするな!」 「ハッカ飴だからねー。私、結構好きなんだ。」
渡された飴を口に含むと鶴丸は目をキラキラとさせて興奮する。どうやら気に入った様子の鶴丸にレイナは笑顔で返す。
「清光は苦手みたいだけど、鶴は気に入ったみたいでよかった。」 「たしかにこれは癖があるからな、好き嫌いは分かれるだろう。特に短刀は苦手なんじゃないか?」
神楽歌
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