下心はありません 01




「はっ、マジで被ってるじゃん。デカくて包茎とか(エロすぎだろこれ)」
「ちょ…からかうならもうやだ…」
「いいのかぁ?他の奴にからかわれたくないから剥いてくれって言ったのお前だろ?」
「…うぅ……」


両親の海外出張中という最悪で恰好の条件の中、自分のベッドの上でクラスメイト相手に下半身を晒す羽目になってしまった。

他人にそんなところを触らせるなんてもちろん初めてで。
亮太が面白がって僕の萎えているそこを揉んだり扱いたりする度に、意に反して僕のそれはどんどん熱を帯びて膨れ上がってくる。


「本当でけぇな」
「うっ…さい…よ」
「…何、気持ちいの?」



下心はありません



何で俺達がこんな状況になっているのかというと、今日の昼過ぎくらいにまで遡るんだけど。
いよいよ来週に控えた修学旅行を前に、昼休みに亮太とこんな話をしていたことから始まったんだ――


「なぁ、来週修学旅行じゃん」
「あー…うん。そうだね」
「ちょ、ココだけの話、みんなチンコとかどうなの?なあ?」
「えっ…えっ!?な、何がっ…」

急に顔を近付けて来たかと思ったら、亮太は唐突に「チンコ剥けてんの?」と耳元で聞いてきた。
まさかそんな事を聞かれるなんて思ってなくて、一気に顔を朱に染めた僕は「知らないよ」なんてしらばっくれてみたんだけど。

「あーお前もしかして被ってんじゃね?くくっ、恥ずかしいぞーみんなの笑いもんになるかもな?」
「えっ!や、だ…」

亮太は冗談で言ったみたいだったのに、僕がこんなに本気でうろたえ始めちゃったもんだから、もうなんか後には引けなくなって。

「え、お前マジ?ね、被ってんの?」
「あー……あー…」

ねーねーとしつこく迫られて、仕方なく「うん」と小さく、凄く小さい声で返事したら、亮太は物凄い勢いでそれに食い付いてきた。

「マジか!マ…ジか!」
「ちょっと…何でテンション上がってんの…」
「や、…聞いてみて良かった…」
「え、何?」
「んーん何でもねーよ?とりあえず、修学旅行までには剥いといた方が良いんじゃね?」
「そ、そうかなあ…」
「絶対そう!」

えっと、えっと、その…あそこが皮被ってるのとか、って、そんなに恥ずかしい事なのかな。
…それすら分からない僕は、亮太に促されるままに首を縦に振るほかなかったんだ――

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