妖しいアルバイト 03.




「はぁ…貴志さん………良い」


低くそう呟き、高良さんはいきなり俺を押し倒してきた。
俺はまた何かされるのかとぎゅっと目を瞑る。俺の下半身は今やギンギンに下着の布を押し上げていた。


「おや…貴志さん……ふっ…」

「……っ」


俺は高良さんに押し倒されたまま、黙って彼の右手が俺のそこに伸びるのを許していた。

そのまま高良さんは俺の下着越しに俺の形をなぞる。撫でられる度に俺からは息が漏れる。


「……っは」

「貴志さん…良い…。とても厭らしいです……」


俺のそこから彼の手が消え、代わりに高良さんの下半身が押し付けられる。
高良さんもジーパンの上からはっきり分かる程勃起していた。


「はぁ…っ貴志さん……っ。脱いで、良いですか」

「えっ………」

「…良い…ですね…?」


しばしの間お互いの股間を重なり合わせた後、彼はジーパンを手早く脱いだ。
彼が腰を動かすと俺のそれと彼のそれが重なり、もどかしい刺激が気持ち良くておかしくなりそうだった。

彼の手が俺の下着に伸びる。
ゆっくりと下着を下ろされ、俺の反り上がったソレがぴょん、と出て来る。


「…はぁ…貴志…さん……ゴクッ」


高良さんが息を飲んだ。そのまま彼は体制を下にずらしていき、何をされるかと思えば俺のソレを舐め始めた。


「…っあ、…何すんっ……ぁ…やめっ…ぁ」


俺は高良さんの頭を持ち引き離そうとしたが、気持ち良さで力が思うように入らない。
高良さんは俺の抵抗にビクともせずその行為を続けている。


「…ん…っん…っ」


高良さんは男にするその行為に慣れているようで、わざと音を立て俺を煽るようにねっとりと舐めていく。


「…も、……出る…っ」

「出して…貴志さん………っんん!」


自分の名前を呼ばれると同時に、ドピュと高良さんの口に出してしまった。
高良さんの口から飲みきれずに垂れてきた俺の液がとても厭らしく見えた。


「ご、ごめ…口ん中……」

「…ゴクッ」

「えっ、の、飲んじまったのか…?」

「…ん。…美味しかったですよ?ありがとうございました」


…ありがとう?聞き間違いか。
しかし何故か、高良さんのそう言って見せる笑顔にどうしようもなくキュンときてしまい、同時に俺の下半身は熱を持った。

その場をごまかすように俺は何喰わぬ顔を取り繕って、


「撮影は…?どうなったんだ?」

「はい。恙無(つつがな)く」


そう応えた彼は少し遠くに置いてあるちゃぶ台を指差した。


「…ま、まじか…」


彼が指差したちゃぶ台の上には、赤いランプが光り[REC]の表示になったままのビデオカメラが置いてあった。


「お、おい。もしかして今までの全部…」


全然、気付かなかった。最初からセットしてあったっけ?…全く覚えてない。
でも、このビデオカメラに先程までの行為が撮られていると思うと異常に興奮した。自分にこんな性癖がある事に驚きを隠せない。


「はい。…そして、これからも全部」

「え?………んっんん!」


高良さんはまた激しいキスを繰り返してきて、段々とろんとしてきた俺をまた押し倒す。

彼自らもいつの間にか下着を脱いでおり、俺と高良さんの反り勃ったソレを重ね合わせて扱いていく。
二人の乱れた息遣いが部屋に響いている。


「…はっ…は」

「貴志さん…挿れ…ますっ」


ぐい、と俺の穴に彼のペニスを擦り付けられ、そのまま少しずつ奥に押しやられる。
俺はその圧迫感に負けそうだったが、初めてのその感覚に酔っていた。
どこかで気持ち良いとさえ思っていた。その証拠に俺の下半身はこの痛みにも萎えることなく勃っている。本当に自分の性癖には驚かされるばかりだ。


「…っ…あっ…ぁ」

「…気持ち良いです……っはぁ…はぁ…貴志さんの中…良い…」

「あっ…っ…ーっ…!」


激しく突かれたかと思うと、あっという間にほぼ同時に果てた。

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