とある兄弟の成長記録 03.




「んっ…、」
「女性は胸に感じる人が多いみたいだけど、兄さんも感じてるの?」

ちょんちょんと乳首を指で弾きながら、ふふ、とやたら上機嫌そうに賢人が微笑むのが分かる。
俺のことおちょくってんのか?なんかそこばっか弄られてっとムズムズすんだよ仕方ねーだろ!

「っ、つかよ、」
「何?」
「お前おっぱいくらい誰かに揉ませてもらえんだろ?わざわざ俺の触んなくても…っん!」

急に賢人の指が今までにない動きで俺の乳首をくりくり弄り始めて、俺は言いかけた言葉を忘れて息を飲む。

「兄さん、ちょっと身体あげて?」
「ん…」

なんかちょーど身体が熱くなってきたとこだったから、おとなしく言われた通りに身体を少し持ちあげて上半身だけお湯から出す状態になる。
すると賢人はぐいっとこっちに近寄ってきて、俺の腰を両手でがっちりホールドしながら貧相な俺の胸に口を寄せた。

「んな…っ!」

ななな、何してんだよ賢人!俺ぁ女じゃねーんだぞ!舐めたって何も面白くねーだろ!
慌てて奴の頭を掴んで引き離そうとしたら、眉間にシワを寄せた賢人の邪魔しないでくれる?オーラに圧倒されてしまい、俺は怖ず怖ずと伸ばしていた手を引っ込める。

「ちょ、おま、やめろっ…ん!」

しばらくそうやって、既に勃ち上がっている俺の乳首をちろちろと舐め回しこれでもかってくらい胸元への愛撫を施した賢人は、満足したように顔を上げて首を傾げる。

「っ…兄さん、僕の悩み聞いてくれるんじゃなかったの?」
「お、おう…?」

なんだ、賢人のやつマジで欲求不満とかか?本当にしょうがねぇ弟だな!
んまぁ、俺にそんなんぶつけなくてもあいつに喜んで腰振る女なんていっぱい居そうだけど……まぁいいや!せっかく賢人が俺に助けを求めてきてんだもんな、こんなことなんて滅多にないし普通に嬉しいかもしんねぇ。


「ねぇ兄さん、気付いてる?」
「あ?なにが?」

一人で納得して湯舟にまた肩までじゃぽんと浸かってたら、賢人は悪戯にそう微笑んだ。






「兄さん、さっきからずっと勃ってるよね?」
「な"っ…」

し、知ってるよそんくらい。しょうがねぇだろ…あんな、なんか…まるで彼女にスるみたいにされたらさ…だ、誰だって勃つだろ……

俺は居心地悪そうに目を伏せながら、ぶくぶくと顔の半分が隠れるくらいまでお湯に浸かる。

「ねぇ…何で?」
「何でってそりゃおおおまっ、おま、お前がヘンなことすっからだろ…」

ぷあっと息を吐けば、ふぅんと賢人は挑むような目つきでこっちを見る。な、なんだっつの…
俺は負けじと賢人を見つめ返しながら、そういや賢人のちんこもさっきからちょっと勃ってたなと思い出す。

「あ!」

なに、と少し不機嫌そうな声が返ってきた。

「お前だってさっきからさ…」

言いながら賢人の下半身を見てみれば、さっきは少し勃ってた程度だったはずのアレがいつの間にかとんでもない化け物に変貌していて。

「…ちょ!け、賢人…おま、たちすぎ…じゃね…?」

他人のフル勃起なんて初めて見た。しかもよりによって弟の。
俺は喉をごきゅりと鳴らして、まじまじと賢人の顔を見る。

「……そりゃあね」
「そりゃあねって何だよ」

さ、さ、さっきのアレで俺が勃っちゃうのはその、仕方ないかも知んないけどさ…賢人が勃つ意味が分かんねぇ。
俺のハダカなんか見たって、胸なんか触ったって、別に面白くもエロくもないだろ?

「…兄さんには分からないよ」

そう言って賢人は切なげに目を逸らす。
なっ…なんなんだよ賢人のやつ。馬鹿にしてんのか。俺よりちょーっと頭がいいからってそうやって丸投げにしてほっとくのは許さねぇぞ。そういやこいつそーゆうとこあんだよな、昔から。

「お前なっ「そんなことより…ねぇ、兄さんはココ、誰かに触らせたことあるの?」
「ぅおっ…?!」

完全に俺の言葉を遮って躊躇なく伸ばされた手は、真っ直ぐに俺の分身へと到達する。
あまりに予想外の展開に、俺は素っ頓狂な声をあげた。

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