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「しょーおっ」

「何だよ………っんん…!」


ベッドに二人並んで腰掛けて、いつものように適当にマンガ読んだりゲームしたりして過ごす、いたって健全な男子高校生のいつもの放課後。ザ和哉んち。

…だったはずだったのに、ふと部屋の主に名前を呼ばれて隣に視線をやると、そんな感じで和哉に乱暴に押し倒されて唇を押し付けられてる俺。
一気に不健全な男子高校生の放課後になりそうな予感がする。(良い意味で)



俺と親友と リクエスト番外編



「…んん……っ…はぁ」

「はぁっ……ちょ…どうした急に盛りだして」

「…もぉ翔、ムード台なしー…」

「…ちょ…ふっ…んんっ」


そう言って和哉はまた乱暴に俺の唇を塞いでくる。
急にどうしたんだとか、急にどうしたんだとか、…急にどうしたんだとか、色々言いたいことはあったんだけど、声を奪われた俺の口と鼻から出てくるのは甘ったるい吐息だけで。

でもムード台なしとか言われたあとで、急にどうしたんだとか言ったら更に和哉にガミガミ言われてこの折角の雰囲気がぶちこわしになりそうだし、今日はこのまま和哉に身を委ねるのも悪くないかも知れない。





「…っ…」

「…っん……はぁ」


暫く互いの口内をまさぐり合ってから、ゆっくりと唇を離す。
どちらからともなく引かれる銀色の糸に、この景色を見るのは初めてって訳でもないのにやっぱり興奮する。キス一つで俺の下半身はもう爆発寸前。


「…っ…ね、翔?」


僅かにあがった息と、どことなく火照って色付いた和哉に今更ながらドキッとする。
「何だよ?」と和哉を見上げると、にっこり満遍ない笑みを浮かべた奴は、「好き」とそれだけを呟いて俺の制服のボタンを外しにかかる。

一つ一つ丁寧に開(はだ)けさせられ、顕(あら)わになる俺の薄い胸板。和哉はちゅ、と音を立てて唇に軽いキスを落とした後、ゆっくりとその唇を下へとずらしていく。
鎖骨より少し上の辺りに、ぢゅぢゅっときつく吸われて出来上がった赤紫色の跡。
普段俺が首らへんにキスすると、「跡残すのはダメ」なんて言うくせに、俺には躊躇なく付けやがった。


「ふふっ…これで翔、第一ボタンまで留めないといけなくなっちゃったね?」

「むしろ第二まで外してアピールしてやるよ」

「もぉ…翔ってば」


ふにゃりと柔らかく笑って、さっき付けた跡の周りに更なる甘いキスの嵐を落とした和哉は、そこで漸(ようや)く部屋の明かりを消した。

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