番外篇 01.




「ねぇ…もしかして、僕の事オカズにした事ある?」

「…は?」



眼鏡のあいつ 番外篇



ひょんな事(全てあいつの策略だった訳だが)からあいつと付き合う事になった俺は、「今日僕の部屋に来ない?誰も居ないから」と誘われるがままに放課後、奴の家に来たのだった。


部屋に着き、茶を出す訳でも無く俺を特にもてなす訳でも無く、徐(おもむろ)に近付いて来たヤツが開口一番に発した言葉がこれだ。


「…ね、違う?僕の勘違いかな?」

「やー…知らね」

「んもぅ、そういうのはナ、シ。」


じりじりと近寄って来て、耳朶(みみたぶ)をガブリと噛まれた。そのまま耳元で低く囁かれる。


「…ねぇ?」

「ちょ…てめそこで喋んな」

「耳弱いの…?」


俺の弱点を知れたのが嬉しかったのか、クスクス笑うと今度は耳朶をパクッと口に挟み舌でチロチロと舐め始める。


「…っおい…」

「はぁ…ね、ぇ?」


ちょ、まじやめろ。何か…おかしくなっちまう。耳から伝わってくるあいつの体温、息、全てが俺の身体を刺激している様な感覚になる。

その証拠に俺の下半身は既に緩く勃ち上がり始めていた。


「…ふ」

「チッ。何だよ」

「一人でしてるとこ、見せて?」

「…っは?」

「だってほら…僕が耳舐めただけで君のココ、こんなんなっちゃってるし…」


眼鏡越しのその視線は、笑っているようで笑っておらず『腰の低い命令』とでも言っておこう。
拒否権は俺には無いのだと悟った。

つか、何でまたこの優等生面したクソ眼鏡は俺にこんなに強気なんだ?


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