耳、弱いよね
今日のコウジはなんだかねちっこい。
「んっ……やぁ」
幼なじみであるコウジと付き合いだしたのは高校生の時からで、大学になってすぐに同棲を始めた。
「…あっ…ぁ、」
「ふ、ナオは本当に舐められるのが好きだよね?」
「ゃ…違っ」
幸か不幸かカラダの相性はバッチリ。殆ど毎日のようにセックスしてるのに、全然飽きないし……むしろ足りない、くらい。
「あんっ…ん……」
「ナオの乳首すごい勃ってるよ?ピンク色してこんな震えて……かーわい」
――足りない、なんてそんなコト言ったらコウジ、止まらなくなりそうだから……絶対言わないケド。
「耳、弱いよね」
「ナオ、指だして?」
今日もシャワーを浴びた後コウジがいつものようにベッドへと誘ってきた。
大人しく言われた通りに手を出せば、手首をそっと掴んだコウジは手の甲に軽くキスを落としたあと徐に伸ばした指に舌を這わせる。
「んっ」
コウジ……こういうねちっこいプレイが好きなんだよね。……僕も嫌いじゃないけど。
指を舐められるってのは、普通にフェラされるよりもエロい。と、思う。
まずは人差し指を口に含んで舌でチロチロと舐められて、ふやけかかった指からそっと唇を離したかと思えばツーと舌が指先から指と指の間へと移動する。
「……ッ、」
ふいにコウジの顔が上がったと思ったら、じっとりとした熱っぽい視線を向けられる。う、僕がこの顔に弱いの知っててするんだからな、コウジってばズルい。
「こ、コウジぃ……」
「ん?」
たまらず名前を呼べば、舌の動きはそのままにコウジは僅かに首を傾げる。
もうすっかり熱くなった下半身を擦り付けるように腰を動かすと、何故かスッとそれから離れるように身体を引かれた。
「…ん、ナオ、ちゅーしよう?」
優しく目を細められて、どちらからともなく唇を合わせる。
今日のコウジはゆっくりペースだな、なんて思いながら。
「んっ…んっ」
「ん……っ、は」
濃厚なディープキスを交わした後、コウジが俺の耳元に唇を寄せた。
「ナオ……愛してる」
普段こんな甘い台詞言ったりしないのに。
低く優しい声で囁かれて、……ずくんと腰にキた。
「っも、ばか……んんっ」
変にくすぐったいような心地好い感覚に身を捩らせると、コウジの舌がぬっと耳の周りを舐めだす。
「んぅ…ぁ…も」
ちゅ、ちゅく、くちゅ。
わざと音を立てて耳の周りを嬲られる。時折はぁ、と熱いコウジの息がかかって、もう正直興奮し過ぎて頭が煮えそう。ん、やばい。
「ん〜…っ、も、コウジ耳ばっか…」
軽くコウジの背中を引っ掻くようにして抵抗してみる。それでも耳への愛撫は止まらなくて、かえって激しさを増してしまった。
「ん…、ぁ、やぁ…」
耳たぶを甘噛みされ、そのまま舌先で器用にしゃぶられる。
だから僕、耳弱いんだってば…!こんなずっとソコばかり弄られたらもう…たまんない。
「あっ、んも、ね……コウジっ」
「ん……?やだ?」
耳に唇を付けて甘えるような声で問われる。
「や……じゃな…い…けど」
「ん、じゃもっと、ね」
そう嬉しそうに言われて、快感に弱い僕の脳は頷くという指令を下したらしい。
* * *
「もー!今日はコウジなんかヘンだった!」
「はは……そんなことないよ。ナオが可愛くてつい、ね」
「自覚あるんじゃん!もぉ!」
ははは、とコウジは軽く笑い流しながら僕の拳を受ける。拳っていっても軽く背中をポカポカ叩いてるだけだけど。
「ナオは焦らされるの好きだよね?」
「そ、そんなこと…!」
「ふふ、可愛い」
大きめのベッドの上で二人並んでまったりと言葉を交わす。焦らすのが好きなコウジはすこぶる機嫌が良いらしく、ニコニコしながら僕の頭を撫でている。
「あと、ナオは耳ほんと弱いよね」
「なっ…!ちが…」
「違くないでしょ。耳舐めるだけであんなカチカチにしてさ〜…ほんっとナオは可愛くてえっちでやばいよ」
ちゅ、と頭にキスをされた。
なんかイロイロ言われてるけど、コウジの腕の中が気持ち良いから……今は黙っててあげる。
---fin---
リクエスト内容は「耳が弱い受けとそれを知ってて意地悪する攻め」でした^q^
耳攻めっていいですよね。個人的にだいすきです。なんかフェチっぽい匂いがぷんぷんだったので指攻めもプラスしておきました。
匿名様、リクエストありがとうございました!
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