番外篇 02.
「…ちょっと…聞いてるの?」
いきなり顔を両手で包むように持たれ、ぐるぐると考えを巡らせていた(というより不満が募っていた)俺の視線をヤツに無理矢理向かせられる。
「…聞いてっけど」
「じゃあほら…分かるよね?」
不適に微笑むと、眼鏡をクイッと上に上げて少し俺から離れて椅子にもたれ掛かり足を組む。その動作は正に「ほら、早く脱げよ」だった。
俺は仕方なくベルトに手を掛けて、ゆっくりとズボンを下ろす。いつの間にこんなMになったんだ俺は。
チラリとあいつを盗み見てみると眼鏡のレンズ越しに目が合ってしまい、思わず目を逸らす。
「なぁ…こんな事させて楽しいか?」
ふと、聞いてみた。
「え?うん…楽しいよ。だって僕ずっと、ずーっと、君の事見てたんだもん…。そんな君が僕の前で…ふふふ」
何か危ないオーラが出てるぞこいつ。いやまぁ、嬉しいっちゃ嬉しいんだけど。俺もずっとこいつの事見てたしな。
そう言ってまた眼鏡のフレームを人差し指で上げてみせるその姿が、恐ろしく『ドS』を演出していた。
「ほら…下全部脱いで、見せて?」
言われるがままに下着まで一気にずり落として足を開き、無防備な下半身を目の前のコイツに晒す。
そんな俺を見てゴクリと唾を飲み込む音が、聞こえたような気がした。
「ふふ…。もうビンビンだね?」
「…っせーよ」
「僕に見られて感じちゃった?」
「…ちげぇ」
「…違うの?こうしてる間にもほら…ビクビクってしてるよ?君のちんちん」
俺は変態なのかマジで…。こうやってあいつに見られて言葉責めされて、たったこれだけなのに俺のソコはもう…
「ビ・ン・ビ・ン」
「っせーな…」
「ほら、その硬くなってるちんちん、そのままじゃ辛いでしょ?」
「…」
自分のペニスに手を掛けて、ゆっくりと扱いていく。先走りで若干濡れた亀頭を触るとぬめっとした。その透明な液で滑りが良くなったソコを上下に動かしていく。
「…っ…」
「声、出して…聞かせて?」
「…っそんなん…御免だっ……」
「強がらなくて良いのに…」
そう言うやいなや椅子からトン、と降り俺の目の前に座って、何をされるかと思ったら俺の手越しに一緒にペニスを扱かれた。
「…っちょ…」
「ねぇ、気持ちぃ?」
「…っ……は…」
「もっと…いつも一人でしてる様にして見せて…」
「…っ……」
ゆっくりヤツは手を離す。俺はストッパーが外れたかのように先程よりも強く、激しくペニスを擦る。
「…っく…っ…」
「…エロい……僕ももう…たまんない」
奴も我慢出来なくなったのか、ごそごそと股間をまさぐっている。
俺は俺で、もうそろそろイキそうな位追い詰められていて、奴が居るのも忘れて呼吸がどんどん荒くなっていた。
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