「ん」
そっと横田が目を閉じる。
う、うおおぉ……横田が大人しく俺からのキスを待ってるこの画ヅラやばいだろ。目の前にある人物が天使過ぎて急に緊張してきた。
そっと横田の肩に手を置く。
ピクッとその肩が反応して、横田もそれなりに緊張なりしてくれてんのが分かってホッとしながら……距離を詰めた。
「……ッ」
「ふ…っ……んぅ……ん」
こんな深いキスをするのは初めてだ。
何度も何度もつつき合うような軽いキスを繰り返していたら、横田の舌が探るように俺の唇を舐めてきて……我慢出来なくなって貪るように横田の口腟を冒した。
角度をつけて深くまで唇を合わせ、舌を絡めて唾液を送り込む。
「…っん…っん」
時折漏れる横田の甘い息と声にどうしようもなく興奮する。
がむしゃらに口付けを繰り返しながら、熱り立つように育ちきった下半身を横田のそこに擦り付けるように腰を振ってみた。
「…っ、た、高木…っ」
熱のこもった目で、でも狼狽えたような反応が返ってきた。
「やばい、横田……シたい」
横田もしっかり勃ってるのが分かる。布越しに伝わる横田の下半身の膨らみに興奮しながら、荒くなった息を整えて横田を見つめる。
横田は恥ずかしそうにまごついた後、ぎこちなく頷いたかと思ったら――急に立ち上がってベッドへと俺を誘った。
そうだ、ここは横田の部屋で、横田のテリトリーだった。
マウントポジションをあっという間に掻っ攫われ、気付いた時には俺は横田のベッドに仰向けになっていて、真上にはまさに雄の目をした横田がいた。
「……高木、…好きだ」
まさかの俺が下なのかとか、でもこんな風に横田に迫ってもらえるなんて夢みたいだなとか、好きってちゃんと言葉にしてもらうとやっぱクるなとか、下から見える横田の顔がまた新鮮でいいなとか、つか横田の顔がエロ過ぎてもう俺ちんこ勃ちすぎて痛いなとか、邪念が頭を占めてぽうっとしていたのがいけなかったらしい。
横田の手は躊躇なく俺の下肢に伸びてきて、ジーンズと下着を一気にずり下ろされた。
「っわ…!」
「ちょ、腰上げ…て…よ…っ、」
「おぉ…わ、悪ぃ」
驚く俺とは裏腹に案外冷静に腰を上げろなんて言ってくる横田。…なんか手慣れてないか?よこたんいつの間にか上半身裸になってっし、うわっ可愛いチクビがまる見え…ピンクッ!!ってそうじゃなくて、ほらやっぱりなんか手際よくね?
「な、なぁ横田…お前もしかして初めてじゃなかったりする?」
「な"……」
下着まで足から引き抜かれながら躊躇いがちに聞けば、分かりやすく濁点を付けて固まるよこたん。横田が初めてじゃなかったとかショック過ぎる。
「まじか…」
「ち、違う…!……何回もイメージ、してたから…」
小声になりながら頬を染める横田。
あぁもうこんなん聞いたら俺――覚悟決めるしか、ないだろ。
* * *
「ぅあ、よ…こたっ…それ、やば……っ」
「んっ…」
俺に跨がった横田は、俺の愚息と横田の綺麗な息子をコツンと合わせて手で包むようにして扱きだす。
直接的な刺激もそうなんだけどこれは視覚的にやばい。エロ過ぎる。
横田のちんこ見てるだけでも、横田にちんこ触られるだけでもイッちゃいそうな位やばいのに、こんな…これは……
「んっ、ぁ、…ちょ……んんっ」
「は……は…ッ、高木すご…っ、ぐちゃぐちゃ」
横田の口からそんな卑猥な単語…!ぐ、ぐちゃぐちゃとか…!今にも射精してもっとぐちゃぐちゃになりそうなのを必死に堪えて、俺も二人の象徴に手をかける。
あ、やばい、マジで出そう。
「よっ…横田…やば、出ちゃいそ」
横田はふわりと笑って、そのままの体勢からぐっとこちらに倒れ込むようにしてキスをくれた。
「…っん…ん…〜ッ!」
舌を絡めくちゅりと厭らしい音が立った瞬間、俺の堪え性のない愚息は勢い良く吐精した。
ビュクビュクと横田と自分の腹にかかる温かい液体。うわあ俺マジ早漏過ぎると肩を落とす暇もなく、横田も静かに身体を震わせて射精した。
「…よこた……」
横田の射精姿と精液が腹にかかることに酷く興奮して、またすぐに元気を取り戻した下半身。もしかして俺の射精につられて出ちゃったのかな、そうだとしたらもう…もう…!そんなエロい横田が好き過ぎて辛い。
「……っ」
熱のこもった目でしばし見つめ合う。そして二人して照れたように笑って、横田がベットサイドから乱暴に引っつかんだティッシュを受け取ってゆっくり起き上がる。
「あ〜…もう横田、好き」
「…ん」
辺りを綺麗に拭き取ってから横田にぎゅううっと抱き着く。俺の反り返ったちんこが横田の腹に挟まれて気持ち良い。
そんで横田のアレも再びちょっと熱を持ち始めてんのが分かってそれにもまた興奮してくる。
「……高木、また勃ってる」
「しょーがないだろ、お前とこうしてたらそりゃあお前…いつまででも勃つわ」
「しょうがないな……」
やけに嬉しそうにはにかんだ横田は、性懲りのない俺の性器にそっと触れながら体勢を崩して屈んだ。
え、え、まさっ…まさか横田くんその体勢はもしかしてフェラチ……
「お…」
横田の舌先が俺の亀頭に触れるか触れないかのところで、俺は狙ったわけではない、もちろん狙ったわけではないのだが……横田くんに顔射してしまった。
「ちょっ…!たか…っ」
俺の精子が横田の顔にぶっかかる。さすがにさっき出したばかりなので量はそれほど多くはないけど、いやぁこの奇跡的な画を是非写真におさめたい。白濁にまみれる横田の画。しかも俺の。卑猥にもほどがある。マジでやばすぎるなこれは……
「高木…!」
「…っ!あ!うわ、ごめ…っ!ちょっと待ってな、すぐ拭くから…」
意識がどっかにぶっ飛んでいたらしい。少し張り上げた横田の声にハッとして、急いでティッシュ片手に横田へと向き直る。
「……ごめん」
「いいよ」
へへ、と笑う横田が愛おしくて堪らない。
あー…っ、もう本当、幸せすぎんだろ…!
「そ、その……横田のも…舐めたいんだけど……」
すっかり勃ち上がっている横田の分身を見つめる。
「だ、だめ」
「えっなんで!」
「……恥ずかしい」
そこを片手で隠しながら目を逸らす横田。その仕種エロいな……
「だーめ。舐めさして」
ずんと近付きながら横田のソレを優しく握ったまさにその時だった。
「「…っ!」」
ピンポーンと家中に響き渡るチャイムの音。
俺達は同時にびくっと肩を震わせて、一瞬完全にフリーズした。
もう一度ピンポーンと無機質な音が鳴って、「あら電気点いてるのにいないのかしら…」という女の人の声がうっすらぼんやり聞こえたような気がした。
俺達は目をぱちくりしばたたいた後、風船がしゅるる…と萎んでいくように肩をおろした。
「は…はは、ビビった」
「……うん」
横田のよこたんも硬さが段々無くなっていく。あぁあぁ。勿体ない。肝が冷えるとはこのことか。しょーがないけど、残念すぎる。折角横田のおちんちん舐めれたかも知れないのに。恥ずかしがる横田とかマジ貴重だしもっと堪能したかった。しょーがないけど!
「あ……隣の松山さん、だ。たぶん」
なんとなく気まずい雰囲気を纏わせながら、横田はもそもそと下着を手繰り寄せる。
「お隣りさん、かあ」
「うん」
あのまま邪魔が入らなかったら、俺達はどこまでシてしまってたんだろう。
あっという間に衣服に包まれてしまった横田の身体を目を細めながら眺める。あぁ、惜しかった。
「……高木、あの、さ」
「ん?」
まぁなーでもなー…、ついさっきまで俺振られるかもとか思ってたことを考えるとほんっと、こんな幸せな展開ってないよなー……。
「今日、……泊まってけば」
「…!!!」
窺うような目と視線がかち合って――俺は本気で、今日幸せ死にするかも知れないと悟った。
---fin---