「にぃ、おちんちん比べしよ?」


会社からの帰り道、たまたま目に入ったアパレルショップのマネキンが穿いていたそれに無性に惹かれた俺は、導かれるようにその店に足を踏み入れた。
――この決断が間違ってなかったことは、この後バッチリ証明されるのだ。



「にぃ〜!」

ラッピングしてもらった小さな包みを持って帰宅すると、ぱたぱたとリビングから足音がしていつものように優がお出迎えをしてくれる。うん、今日も間違いなく優は可愛いな。

「おかえりなさい!」
「ん、ただいまー」

ふっふっふ、今日は優にお土産があるんだぞ〜!とドヤ顔で言ってみれば、途端にぱあぁっと目を輝かせ始める優。ふふふ、そんなゲンキンな優も子供らしさが溢れてて可愛らしくて好きだ!

「あ〜!ぱんつだ〜!」
「実は俺とお揃いだったりするんだな〜」

そう自分の分の包みを開けて、色違いの下着を見せびらかすように掲げた。くりくりとした優の目がそれをはっきり視界にとらえると、至極嬉しそうに目尻が下がる。

「にぃとおそろいのぱんつだぁ!」

そんなにニコニコと満遍ない笑みを向けられると俺も嬉しくて堪らなくなる。こんな極上の笑顔が見れるんならお兄ちゃん、毎日でもお土産買って帰ってやるぞ!

「にぃありがとーっ!」
「優が喜んでくれたなら良かったよ」

わしゃわしゃと優の頭を撫でて、やっとここで俺は靴を脱いだ。



* * *



時間は少し進んで夕食も終わった後、優は最近宿題の量が多いらしくリビングのテーブルでいそいそと数学のドリルにペンを走らせていた。優、ちゃんと宿題やって偉いな!どれどれお兄ちゃんが手とり足とり腰とり色々と教えてやるぞ…なんて言いたいのは山々だが真面目に集中している優を邪魔したくないので、俺は夕食の皿を洗い終わるとそそくさと部屋に戻ることにした。



――トントン

俺が部屋に戻って数分後。遠慮がちなノックの音で俺は薄らぐ意識を覚醒させた。

――キィ、

薄く開いたドアの先には勿論優。何故かバスタオルで全身を覆うように隠していて、その裾から覗く優の真っ白なおみ足が俺の視線をわしづかみだ。

「優、どした?」

おいで、と両手を広げながら聞けば、なななななんと優はその身体に巻かれたバスタオルをかばっと左右に開き、パンツ一枚というご褒美スタイルを見せつけるように…ってあれ、これ、

「俺があげたやつ?」

優はコクンと頷く。
そしてそのまま恥ずかしそうにタッタッタと俺の元まで駆け寄ってきた優はぎゅううと俺に抱き着いた後、「にぃも穿いてよ」と耳元で囁いてくる。うんうんすぐ穿く今すぐ穿くよ優!!




「ど、どうかな…」
「おそろい良いねぇーっ」

――ベッドの上に兄弟水入らず。
空調は整っているから寒くはないけれど、お揃いの下着姿の小学生と社会人がここに並んでいるちょっとシュールで俺的には万々歳の画。

俺のすぐ隣に座っている優も勿論パンツ一丁なわけで、ちらちらと覗こうとしなくても見えてしまう優のあられもない下半身に俺の息子は徐々に熱を持ってしまう。
そしてそんな性欲と理性に揺れている俺に、優はとんでもない事を口にしたのだ。

「ねぇ…」
「ん、どした?」

優は上目遣いに俺を見つめて、小首を傾げながら可愛くこんな事を言う。

「にぃ、おちんちん比べしよ?」
「ぶはっ…」

ちょ…ちょちょちょ優くん!何それそんな卑猥な台詞どこで覚えてきたのグッジョブです…!
俺は鼻血及び股間から精子が飛び出そうになるのを必死に堪えながら、コクコクと首を縦に振るのであった。



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