第14話




「ちょっ…おい、たか、ぎ…っ」
「…はぁっ…、はぁ…」
「…お前っ…き、聞いてんの…っ」
「…はぁっ…はぁ…」

二つ並べて敷かれた薄い布団。片方の布団は寂しそうにがらんとしているのに対して、こっち側の布団では今まさに夢のような出来事が起きている。

「…ちょっ、ま」
「…はぁっ…、はぁ…」

今俺は、横田の下半身に手を伸ばしている。膝を立てて若干のM字開脚的なサービス座りをしてくれている横田くん。その大事な部分はスエットをぐぐいと押し上げていて見てるだけでも興奮が止まらないっていうのに、その部分に直接触れてもいいなんて。
こんな夢みたいなことってない。…あ、これ夢なのかな。え、まじで夢だったらどうしよう。夢オチだったらめっちゃへこむなこれ…。

「…高木…っ、み、見すぎ」

気付けば、がっつりと横田のそこを凝視し過ぎていたらしい。
もし夢だった時の為にこの光景を絶対忘れないようにと頭に焼き付けていると、横田がおずおずと俺の肩を押して恥ずかしそうにそうこぼす。

「っあ、わりわり……いや、ほら、お前でも勃ったりすんだなと思ったらつい…」
「何だよそれ……。っていうか、」

あぁ今肩触られたひゃっほーいとか心の中で叫びつつ、必死の言い訳を並べながら目を泳がせる俺。
かたや横田はゆっくりと俺の肩から手を離し、何処か目線を下に下げて何かを見ている。俯いた拍子に、横田の茶色い前髪がさらりと揺れた。

「な、何?」
「高木、何で勃ってんの」
「……!!!」

うああああぁ。
バレた。バレてしまった。横田くんを見て勃起していたことがバレてしまった。
やばい。やばすぎる。
友達のちんこ見て勃起しちゃうとか普通はないよな?あー……やべ。


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