『プライドの低い上司』



「なんだよおめー!サラリーマンか?!」
「いえいえ滅相もない。私はただの会社員です」
「たっ、ただのかいしゃいんはサラリーマンじゃねーのかよ?!」
「ふふふ、そうですね。あなたがそう言うのならそれが正解です」
「なっ、なんだよー!おまえむずかしいことばっかしゃべんなよー!」
「よく分からない。よく分かっていない。そうでしょうねそうでしょうとも!あなたはまだまだ若い。小学生のあなたでは、まだサラリーマンのなんたるかなど分かる由もないでしょうしかし!そんなつっけんどんで強がっているあなたが可愛くて堪りません」
「な、なに言ってんのかわかんねーぞ!おまえ!」
「ふふふ、貴方に愛の言葉を囁いているのですよ」
「!……おまえ、もしかしてオレのこと好きなのかっ?」
「っっっ…はい!それはもうっ!」
「しょーがねーなー!じゃあ今日からおまえはオレの手下だ!」
「っっっはい喜んで!」

「手下になったらなー、オレの言うことはなんでも聞くんだぞっ!いいかっ!」
「はい!」
「じゃあなー、とびっきりのまんまるどろだんご作れ!」
「はいただいま!」

「出来ました!ご所望のどろだんごでございます」
「うおー!すっげー!」

「これからおまえは毎日、おひるにはここにくること!いいな!?」
「はい喜んで!!」




「……先輩、毎日昼休みになるとそそくさどっか行くなと思ってましたけど……。公園で小学生相手に何やってんすか」



---fin---




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