「あ"ー…」
「こりゃ駄目だね」
■その他をお選びの方は名前を
登校日和の運転手君
■何をあげますか?
いつも登下校に使う自転車がパンクしちゃった!?
「って事で、明日からお前はチャリの後ろに乗ってラクに登校が出来なくなるわけだ」
そうやって俺が言えば、面倒くさがりなお前のことだから「じゃーバスで行くしかねぇな」ってなって、もう“二人で登校する”事もなくなるんだなー。
…そう思ったんだけど、あいつの反応は意外なもので。
「あー…、そ。じゃ、しょうがねぇな、ほれ」
そうやってあいつは俺の前でしゃがんで両手を背中で組む、え、これは所謂…
「おんぶかよ」
俺のツッコミに「はは、冗談」とおちゃらけたように両手を上げて返した奴は、こう続けた。
「じゃ、明日から待ち合わせ時間早くしないとな」
「歩くのダリー」なんて言いながらも、多分明日もこうやって、二人で歩きながら学校に行けるんだろう。
みるみる顔が綻んでいくのを必死で隠すこんな俺の仕草は、バレてないだろうか。
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