佐久間卓也くんにプレゼント



帰宅早々、俺は自分の目(と脳)を疑った。
だって、だって、だってぇ…!玄関で俺を迎えてくれた優の姿は紛れも無くあの、あのっ…!何度俺が妄想したのか分からないあの…っ!


■誰に?
佐久間卓也(弟Festival)
■何をあげますか?
裸エプロン→風呂上がり卓也くんのシャツ一枚の優くん!をプレゼント
ザ・王道\(^o^)/



裸エプロン…これはやっぱりあれかな、俺の目っていうか頭が遂におかしくなっちゃって、幻想を見るにまで至ったって事で良いのかな?

目の前にいる優は、華奢なその身体に似合う真っ白のフリフリエプロンを羽織り、膝くらいまであるエプロンの裾からはすべすべで透明な、小学校高学年らしいむしゃぶりつきたくなる位可愛い素足が見えてて…、た、堪らん…。


「にぃ、おかえんなさい」

「おおおおおうただいま…」

「お風呂にする?ご飯にする?それとも」

「優にします!!!!!!!」


家族とはいえ、優の真っ裸を拝める機会も残念ながらそう多くはない昨今。裸よりも威力があると噂される裸エプロンに出くわしてしまうなんてやっぱり夢に違いない。

更にお、おふっ、おふっお風呂にする?〜のこの流れ!夢!これはもう…もう…!

お兄ちゃん、さっきから既に色々と臨戦体勢なのだけど大丈夫かな…。股間が痛い。でもそれ以上に胸が苦しい。嬉し過ぎて。


「えー!僕にするの?」なんて、ふふふ、と嬉しそうに問い掛けてくる優。でもそうさせたのは優なんだぞ?裸エプロンなんてお兄ちゃんを興奮させるもの以外の何物でもないからな。
優のことだ、その辺よく分かっている上でそんなっ…そんな素晴らしいものを着てくれているんだろう。


「うんっ…うんっ…!優がいい!優がいいよお兄ちゃんっ…!優以外は要らないっ」

「んもぅ…にぃはしょうがないなあ」


もう我慢ならずにぎゅっと優をこの腕の中に抱きしめた。直に触れた背中はすべすべで、とても気持ちが良い。優も嬉しそうに俺の腰に腕を精一杯廻してくる。


「…ところで、母さん達は?」

「え?キッチンに居るけど」

「うぇっ?!まままままままままままずいっ」


今のご時世、いくら兄弟仲良しといえど裸エプロンで兄を迎える弟が居る訳が無い。いや実際ここに居るのだが、そそそそそそんな事が許されるはずがない。
ましてや今の俺の下半身とセットで見付かったら一発アウト。レッドカードもんだ。

光の速さで優を担ぎそのまま二階に上がり、優にいつもの部屋着を着せてやる。


「だめぇ?」

「駄目じゃな………いや、駄目だ。お母さん達に見付かったらそれはそれは大変な事になるんだ。優、分かるか?でもな、お兄ちゃんはびっくりする位、多分優が思ってる100倍は喜んでるんだぞ。でででできれば、お兄ちゃんと二人だけの時に是非っ、是非とももう一回その格好を見せてくれたら」

「分かったー!また今度だねぇ」


にこにこ顔でそう言う優に、安心したような、勿体なかったような、ホッとしたような、でもやっぱり写真位撮っとけばよかったなと後悔しつつも、改めてこんなお茶目なところも全部含め大好きだなと思わずにはいられなかった。



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そんな日の夜、風呂からあがった俺はまたもや自分の目(と脳)を疑うこととなる。
全くを持って俺には刺激が強すぎる、“裸にシャツ一枚”という優の狂おしい程に素晴らしくエロくて可愛いそんな姿。(しかも俺のシャツ。いつの間に俺の箪笥から引っ張りだしてきたのだろう)


「ちちちちちょ…ゆ、優…今日はもう優はもう…ちょ、あああああぁ」

「にーぃ!これはどかな?」

「んー…っもう!知らないぞ、優?」


意味を理解しているのかしていないのか、俺の言葉に優がコックリ頭を垂れ満足そうに微笑むので、今日の夜は優を寝かさない事に決めた。

あ、でも睡眠は大事だからやっぱり優にはちゃんと寝て欲しい。
どうしたら良いんだろうか。

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