03



「しょ、翔、…も、…触っ…て…っ」


暫くそんな感じで焦らしていたのだが、遂にしびれを切らした和哉はそう言って自分でその小さな布を脱ぎ、俺の手をそこへ当て行(が)った。

そのまま俺の手越しにその硬くなったモノを握らされ、自分で腰を振って押し付けそこに刺激をやる。
そんな卑猥、いや淫乱な和哉の姿に俺は一層興奮を覚えた。すっげゾクゾクする。

実質俺は今自分で手に力を入れてる訳でもないのに、和哉が自分から擦り付けて“俺の手で”快感を得ている…。
冷静に頭の中で考えれば考える程そのイレギュラーな様に視感が刺激される。


「和哉、エロ過ぎ」

「っ…うるさ…っ」


赤い色の短いフリフリのワンピース、その中にちょこちょこと在る緑色がとても綺麗に映えている。
そんな誰が見ても“女性用のサンタ衣装”に身を包んだ和哉が、女性物の下着の布をパンパンに押し上げ、俺を濡れた瞳で見上げてくる。…たまんねぇ。


「やべ…和哉、マジ可愛い」

「もぉ…。あ、あのさ、今日ってクリスマスでしょ?…――」


「――クリスマスプレゼントは、僕だから」なんて小声で言葉を続け、はにかむような笑顔を向け恥ずかしそうに身を捩る。あーもう何この生物、可愛過ぎだ。


「じゃ、美味しく頂いて良いんだな」

「う、うん…でも」


でも?その言葉に今にも襲い掛かろうと伸ばした手を制止して、和哉へ視線をぴたりと合わせた。
何かを決意したような、かといって勇気を振り絞っている最中のような微妙な顔付きの和哉と見詰め合う。

するとキッと和哉が表情を変え、しかと俺を見据えてこう言った。


「やっぱり、僕、翔が欲しい」


口走ったと同時に、和哉はひょいっといつの間にか俺を組み敷いて押し倒してきた。

え、え?俺が欲しいって何?やっぱり「俺がクリスマスプレゼント」的な?ちょっと待ってくれ、明らかにおかしいだろ、和哉がサンタコスを着てくれた事で明らかに「和哉がプレゼント」の図式が成り立ったんじゃないのか?

いやいやでも、和哉がそんな格好までしてくれて、「俺が欲しい」と言うのならばそれに応えてやるのが恋人としての俺の役目なのかも知れない…。
つかこんな事前にもあったよな、そりゃあ、本当は和哉だって挿れたいんだろう。男としてそう思う気持ちはよく分かる。…よし。


「わ、分かっ…たっ…んんっ!」


了承する言葉を言い終わらないまま、いきなり唇を塞がれた。息もままならない位の熱いキスに、意識が官能的に朦朧とする。
そのまま激しくそこを吸われ、受け入れるように開いた俺の唇から舌が捩込まれる。ぴちゃぴちゃとやらしい水音が響く中、互いに貪るように舌同士を弄(まさぐ)り合う。


「…っん…っ」

「ん…っ……っ」


自然と腰が動く。早く弄って欲しくて、和哉のそこに当たるようにわざと腰を浮かせて擦る。
その様子に気付いた和哉がにこっと悪戯に、小悪魔的な可愛い笑みを投げ掛けて俺の下半身に手を伸ばす。

ずるずると下の履物を下着と一緒にずり下ろされ、見事にお目見えする俺の息子。
もう既にパンパンに張り詰めており、ちょこんと和哉がつっついただけでもピクンと跳ねてしまう位波打っている。
そんな小さな刺激だけでもイッちゃいそうな位、やばい。

普段、挿れる挿れない関係無く俺が攻める事が多い分、余計にこの今の状況に酔ってしまう。攻められるのも中々良い。
それに、下から見上げる和哉も可愛いな。いや、格好良くて見惚れてしまう。


「…あ…っ…ぁ…かずや」

「…ふふ…ね、気持ちぃ?」

「…っ……ぁ」


コクコクと首を縦に降る。すると満足そうな笑みを零した和哉は俺の尻…蕾に指を伸ばしてきた。
初めて触られた感触は、自分でも驚く程自然で。俺の先から出てるカウパーをそこに塗り付けて、ゆっくり解すように優しく指の腹を押し付けてくるそんな感覚も、思っていたより気持ち良くて。

もっと、もっと先。その細くてしなやかな指を奥に挿れて欲しい――そんな事が頭を過ぎりつつ、次々と襲う快感に、抑え切れない喘ぎ声が止まらなかった。


「ぁ…、っ、…――っ」


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