ケイタイと充電器




「あっ…ん」


ジュウ、気持ち良いよぉ。おちんちん溶けちゃいそう。


「…ふ…ぅんっ…あ」

「…っ」

「ちょっ…ジュウもえっちな声出してよ…ぉ」

「…くっ…」


パンパンと規律良く、互いの肌が当たる音が部屋に響き渡っている。

モチロン今、マスターは部屋にいない。マスターは大好きだけど、オレはこの充電器――ジュウのことも大好きなんだ。だって、大事な大事な、オレだけの恋人なんだもん。


ケイタイと充電器


「あっ…ふぁ…でちゃ」

「…イけ…っ」

「あああ…ん…!」


さっきより激しく突かれると、あっという間に果ててしまうオレ。あぁ、ジュウは本当に上手いんだからぁ。もうオレは骨抜きだよ。


「…ケイ」

「ふぇ?なぁに?」


名前を呼ばれてにこって笑いながらジュウを見ると、ジュウはリンゴのように頬を赤く染めながら、オレを抱き寄せる。寡黙なくせに照れ屋さんなところも、好きなんだぁ。


「ジュウー!だいすきっ」

「…あぁ」

「「あぁ」じゃないでしょ!」

「……っ……分かれバカ」


そう言って先程よりもオレを抱きしめる力が強くなる。ふふ、照れてるジュウ可愛いなぁ。

こうやってぎゅってして、たまによしよしって頭撫でてくれて、口数の少ないジュウのちょっとした愛情表現が、凄く嬉しい。



ジュウは、いつも部屋の隅っこにいてオレを黙ったまま見つめてる事が多い。視線が交わってオレがにこってコンタクトを取っても、その表情をあまり変えずにじっと見てる。

でも、「だ、い、す、き」とか「あ、い、し、て、る」とかって口パクで言うと、大体顔を赤く染めてそっぽ向いちゃうんだけどね。



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「ケイ」

「ん、なあに?」

「あんま……や、何でもない」

「もう。なんだよぉ!」


ジュウにしては珍しく、なんか口籠もってる。
勿体振らないで教えてよ。それともオレには言いづらい事?

一度そう思うと、どんどん考えが悪い方に悪い方にってなっちゃって、いつしかオレの目にはうっすらと涙が滲み出ていた。
それに気付いたジュウが、ハッとした顔を一瞬見せたかと思うと、すぐにぎゅーっとオレを抱き締める。


「ジ、ジュウ…」

「泣かせるつもりは無かった」






「あ、んま、俺以外の前で可愛い顔すんな、って言おうとしただけだ」


そう言ってやっぱり照れながらオレの肩に顎を置くジュウが、たまらなく好き。



-E N D-



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