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「うへぇ〜。しょーぅー!!もう一杯〜早く注いで!早く早く!」

「和哉…お前…」


予想通りというか、お決まりというか…和哉が見事にベロンベロンに酔ってしまった。

和哉は酔うと絡み酒になるようで、俺にピッタリ肩を寄せながら空になったコップを俺に押し付けてくる。


「しょーうー!!」

「ったく…んだよ?」

「へへぇ〜。早く次!今度はこのチューハイが良いなぁ〜早く注いで?」

瓶ビールなんかとっくに飲み終わった和哉はチューハイの缶をハイ、と差し出して俺にそのチューハイをコップに注げ、と上目遣いで急かす。

上目遣いなんて本人はなんにも意識してはいないのだろうが、俺には充分効き目があった。

俺は、和哉に渡された缶チューハイを手に取り、

「これアルコール8パーセントもあんぞ?和哉、やめとけ。」

「えー!いーやーだー!」

「お前っ…ちょ、よく聞け和哉。ちょっとこっち向いてみ?」

「ん?」

「まず。お前はもう飲むな。んで、俺は今日酒でも飲みながら、今日の放課後の話の続きをしたかったんだ。いいか?分かるか?」

「ん〜…」

俺が和哉に言い聞かせるようにそう言うと、和哉は腕を組んで何かを考え込むように唸る。


「俺さ、和哉に隠してた訳じゃないんだけどな、」

「しょーう!翔翔翔!」

「あんだよ今俺喋ってただろーが!」

「もう今日は良いじゃ〜ん!とりあえず、飲も!それ貸してっ!」

…はぁ。
和哉は俺の手から缶チューハイを取り上げて、そのままグビッと飲みやがった。

今日は話になんねぇか。
ま、いいや。和哉とはいつでも話せるっちゃー話せる。

あんな話は、明日に回そう。


「分かったよ。今日は飲み明かそう!な、和哉?」

「うん〜!えへへぇ」

へらへら笑いながら、あっという間に先程の缶チューハイを飲み干す和哉。…意外と飲めんのか?

俺も負けじと、新しい缶を開けて喉に流し込んだ。


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