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そのあと、和哉お手製のハンバーグを食べた。(これはかなり旨くて俺の中で和哉の評価が更にぐっと上がった)


「やー、食った食った。ごっそさん!」

「お粗末さまでした!」

「超うめーじゃん!マジお前のこと見直したわ!」

「でしょ〜?だから言ったのに!さ、今度はちゃんと宿題やんないと駄目だからね!僕は食器洗ってから行くから、サボんないでよ?」

「はいはーい」


先程、早速和哉が宿題をやろうとぬかしたので、まずは飯だろ、腹減ってるから勉強なんか出来ないと俺が駄々をこねたのだ。

でももう飯も食っちゃったし、宿題やんなきゃな〜面倒くせぇ。

でも、和哉のことだから絶対宿題終わらないと酒どころか寝かしてくれなそうだ。

よし、やるか!
気合いを入れて、和哉の部屋に一足先に向かう。




「…ぅ」

「…ょう」

「…しょう!翔ってば!」


和哉にゆさゆさと体を揺らされ、目が覚めた。
アレ?もしかして寝ちゃってた?


「ん…あ、はよ。」

「んもー!翔、ちょっとここに座りなさい!」

あ、和哉が御立腹だ。
そりゃそうだな。元々宿題をやるのが目的で泊まり来てんのに飯食って早速寝たとなれば、真面目な和哉君は怒るだろう。
うん。ごめん、和哉。

その後、マジで5分間位和哉にぐちぐち小言を言われ、今度こそ真面目に宿題に取り掛かった。

そして、22時過ぎくらいにやっと、やぁっと宿題が終わった。
頑張った、俺!


「ったー!!!」

「偉い!翔!やれば出来んじゃん!」

「ったりめーよ!今何時?」

「22時13分」

「まじかー!2時間くらい真剣にやってたのな!」

「そだね、僕はむしろもっとかかるかなーって思ってたけど、偉いよ翔!」

「だろー?つか今日はこれからじゃんか!」

「?」

「じゃーん!」


買って来ておいたコンビニの袋を見せる。
…が、アルコールの缶を冷蔵庫にしまうのを忘れていた為、明らかに温くなっていた。


「…あ…」

「翔。未成年の飲酒は」

「ストーップストーップ!今日は折角の泊まりだぜ?そういうことは、言いっこなしってことで!で、これ、とりあえず冷蔵庫にしまって良い?」

「もー。仕方ないなぁ。今日だけだからね?じゃ、それ持って!下行こ」

「おっ!和哉様のお許しが出たぞー!」

「ふざけるなっ」

「はいはい。つか和哉も飲むだろ?」

「えっ」

「えっ、じゃねーよ!俺だけ飲んでどうすんだよ馬鹿!」

「でっでも、僕お酒なんか飲んだことないし…」

「じゃあ今日から飲みゃあ良いだろうが!今日は一緒に飲もうぜ!な?」


俺はそう言って、和哉の肩に腕を回す。
がしっと肩を掴むと和哉との顔が思いの外近くて、自分からやったのに俺がドキドキしてしまった。


「う〜…しょうが、ないなぁ」


ま、でも和哉も今日は一緒に飲んでくれることになったし、これからが楽しみだ。


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