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ザッとシャワーを浴びて、Tシャツにジーパンのラフな格好に着替え、家の近くにあるコンビニへ足を運ぶ。

缶ビールとチューハイを計10本程と、つまみをいくつか買い込んで帰宅し、和哉にメールをした。


和哉からはもういつ来ても大丈夫という内容のメールがきていたので、そのまま荷物を持って和哉の家まで歩く。

和哉の家が見えて来た頃、おそらく和哉であろう人影が玄関の周りを箒で掃いているのが見えた。

んー。和哉らしいな。きっと、「客人が来るんだから玄関から持て成さないと」とか考えての行動なんだろう。

客人ったって俺なんだから、そんな考えなくて良いのに。
ま、そこが和哉の良いところでもあるんだけど。


「うぃーす」

「お!翔、早いね!」

「あぁ、つか何してんの」

「や〜今日は翔が泊まりに来るんだもんっ。軒先から綺麗にしないとね!あと水掛けて流せば終わるから、先に僕の部屋に上がってて!」

「あー、そんな気にしなくていいぞ?じゃ、上がらせて貰うわ」

おじゃましまーす、と小声で言いながら、玄関に上がった。
和哉んちかぁ…久しぶりだな。

人んちの匂いって独特だけど、和哉んちの匂いは凄く好き。


そんな事を考えながら、2階にある和哉の部屋に向かっていると下から和哉のぶつぶつ呟く声が聞こえてきた。


「あ〜!っていうか僕は!客人を待たせちゃ駄目じゃないか。はぁ〜…」


こんな感じの事を言ってたと思う。
…全く。和哉は本当にクソ真面目だな、と思い、一人でククッと笑ってしまった。


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