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とある昼休みのこと


『ツナ!後ろ!』

「えっ!」


ツナが後ろを向いた瞬間、


『いっただき〜!』


ツナのお弁当から卵焼きを取った。


「あぁ!」

『おーいしー!』

「てめっ由凪!」

『叫ばないで、頭キーンってするから』

「い、いいよ獄寺くん」

「ですが!」

「まーまーツナがいいって言ってんだし」

「てめーは黙ってろ!」

『ごっきゅん元気ねぇ』


いつも通りの昼休み。

朝は皆からのおめでとうでガヤガヤしてたしね

あ、ちなみに今日誕生日なんですよ

のんびり皆を見てたら


《由凪、今すぐ応接室に来て》


放送が入った


『…ピンポンパンポーンってやつ無かったね』

「由凪ちゃん、早く行かなきゃ!」

『何故に?』

「雲雀さんだよ!?」

『ツナがもう一個卵焼きくれたらね』

「由凪!俺がいるかぎり10代目の卵焼きには手を出させねえ!」

『わーお、獄寺くんが暴走しちゃったよー、誰か風呂敷持ってきて、人一人包めるやつー』

「由凪ちゃん何言ってんのーー!」


放送を忘れて騒いでいたら

ガラガラッ


「…由凪、何してるの」

『あ、恭弥だ!ヤッホー』

「ひ、雲雀さん!?」


ツカツカとこっちに歩いてきた恭弥は、


「行くよ」


そう言って私を、

お姫様抱っこした。


『きゃ、恭弥ちゃんだーいたーん!』


そのまま応接室へ連行されました、まる

―その頃のツナ達―


「あーあ、プレゼント渡しそこねちまったな」

「あぁ!忘れてた!」

「ケッ」




『急にどーしたのさ恭弥ちゃん』


涼しい応接室。

クーラーついてるもんねぇ


「ちゃん付けやめて」

『分かった分かった恭弥ちゃん、どーしたの』

「…はぁ」

『何故ため息?』


馬鹿じゃない、みたいな目で私を見る恭弥。

馬鹿じゃないやい!

心外だよ!まったくだ!


「…だだ漏れだけど」

『はっ、ついつい口に出てしまった』


はーずかしー、キャッ


『そうそう、急にどーしたのさ』

「…今日は何の日か知ってる?」

『えーっと…えーっと、』

「由凪の誕生日」

『あ!そうだった!』


ついさっきまでは覚えてたのに、歳だねぇ←

恭弥は冷蔵庫(何故に応接室に冷蔵庫!?)から何かを取り出した。


「HappyBirthday、由凪」


そう言って机の上に、ケーキを置いた。


『ケ、ケーキ!うわー!恭弥ありがとう!』


嬉しさのあまり恭弥に抱きつく。

すると首に違和感を感じた。

見てみると、ネックレスが


『きれい、』


ネックレスは私好み。

十字架に青のダイヤ。


『いいの?貰っても』

「当たり前、その代わり毎日付けてよね」

『うんっ!ありがとう!恭弥大好き!』


その後、チャイムも気にせず二人でずーっと応接室にいたのは、またの話である。



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