※時間軸は中3の頃(捏造)

※夢主の家は転勤が多いため(=転校生)だから標準語



「名前、おはよう。
もう卒業だね!」

『あ、おはよう。
そうだね!』


まだ寒さが少し残る3月上旬の青い空の下、今日で最後となるこの校舎をかみ締めながら私たちの卒業式は始まった。


卒業式の最中、ふと頭に浮かんだのは卒業生全員の前で答辞を読む彼ー勝呂竜士くんのことだった。


ーー彼と出会ったのは今からちょうど6ヶ月前。父の仕事の都合上、転校の多い私が入ったクラスで私の右隣が彼だったという普通のものであった。


けれどーー席が隣だったからか、学級委員としてなのかは分からないがーー不器用ながらも私のことを気にかけてくれるその優しさに私は徐々に惹かれていった。
私が彼に恋しているということに気づくのもそれから少し経った頃だった。


・・・しかし私はまだ彼に想いを告げられずにいた。


(本当にこのままでいいの…?)

(もう会えなかったらどうするの…?)


私の心の中で様々なものが渦巻く。


君の思い出のなかに私が映っているかも分からない。それでも私はこのまま思い出にするのはイヤだった。


***


卒業式が終わり、名残惜しくも桜並木の道を歩いていく制服姿の人込みの中に、彼と仲良く話している2人ー志摩くんと三輪くんーの姿を見つけ、私はその背中を追いかけて走ってーーー


『勝呂くんっ!』


そう呼びかけた。彼も彼と話していた2人も突然現れた私の姿に驚いていた。


そんな彼に私の気持ちが伝わるか分からないけど勇気を出して一言ーーー



『あの私、
転校してきたあの日から
あなたのことが好きです!

だからその・・・』



Girl, be ambitious!


(俺も好きや・・・!)
(・・・!?)
(だからその、付き合うてくれっ!)
(・・・っ、はいっ!喜んでっ!)




song by『ガールズ・ビィ・アンビシャス!』 初音ミク






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