ことのはじまり 俺は国近に首元を捕まれガクガク揺さぶられていた。 「やだぁ!なんでなんでくやしぃ!」 「はっはっは、俺に勝てるはずがないだろ」 「ひどい!やだ!!!やだぁあ!!」 「結果は覆らないんだぜ」 「ひどいひどいひどい!くぐいのバカ!アホ!」 「国近より頭良いけどね」 「うわーん!」 締められた首は苦しいし揺さぶられて気持ち悪いけど、悔しがる国近を見下すのは悪くないから許す! そんな感じで泣き喚く国近に俺は高笑いをしていた。 俺と国近の仁義無き戦いは今日も俺に軍配があがったわけだ。俺のピカチュウが国近のスネークを負かし…つまりゲームの話だ。 ちなみに国近は未だかつて俺に勝ったことが無く、全戦全勝。向かうところ敵なし。流石俺。 「くやしいくやしい!絶対次は!今度こそ!負かす!」 「ほー?どうやって?」 「模擬戦で!」 「は?」 「私の選んだメンバーでくぐいに勝ってみせるからぁ!」 いつもやる気なさそうな目をしてるくせに、ゲームに負けた悔しさか目尻が珍しくつり上がっている。 俺はぽかんとする。 何言ってんだこいつ。 「は?」 「模擬戦するから!!」 「What the hell are you talking about???」 「バカをなめないでよね!日本語喋れぇ!!」 「何言ってんだこいつ」 「改めて言い直すなバカ!!!!」 |